選択肢時間制限

 アドベンチャーゲームのプロジェクトのお話の続き。


 アドベンチャーゲームなので選択肢があるんですね。


 文章、セリフの間にいくつかの選択をユーザーに促し、その回答次第でストーリーが分岐する。


 その選択肢に時間制限が入ると言います。


 そろそろ選択肢のシステムを実装するか、という頃合いにライターに確認に行きます。


 選択肢はどこに入っていますか?


 ライターはシナリオを広げて確認を始める。


 ……そのまま十分経過。


 分かったら教えに来てください、と作業に戻り。


 そして30分後に知らせに来る。


 今探して集めたように思えるのだが……。漏れはないんだろうか。


 そして制限時間のある選択肢を確認。


 仕様を確認すると、5秒間でタイムアウト。


 選択肢の上に残り時間を示すメーターがあり、1秒で一つ減り、5秒で全部消える。


 そのつもりで作成し、上がってきた素材を確認すると、メーターがグラデーションされた一本のバー。


 いわゆるこういうバー


 ■■□□□


 を想像していたのですが、来たのは


 |||||||||||


 こんな感じのバー。


 なんでグラデーションしたものを5等分しなくてはならないのか?


 一応確認するがそれでいいと言う。


 それでいいならいいが、と5等分する為に横幅を測る。



 5で割り切られへんやんけ!!!



 明らかにこれは5等分する事を考えてないだろう。


 と白状させるとやはりそう。適当に一秒ごとに一つ消えると言っていただけだった。


 今でこそ小数点は普通に使うものの、当時は意味もなく端数を出さない。


 無駄に重くなってしまうのでね。


 5等分する素材なら5の倍数で幅を作らなくてはなりません。それは今も同じです。



 この素材ならスムーズにメーターが減っていった方がクオリティが高く見える。


 時間がないと言うのに。余計な手間を取らせる。


 そもそもそういう事態を引き起こす現場はそういう所から無駄を作る。

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