第23話 男嫌いな生徒会長
朝起きると、ちょっとはだけた感じで眠っているアカリがいた。まあ、健全な男子だし、ちっとはエロい事は考えるさ。まあ、義妹には手を出さんが。
「おはようございます、ノア様」
そう言って入ってきたのはシシリアだった。
「あ、ああ。もう朝食で来たのか?」
「はい」
それを聞いた俺はアカリを起こした。
「ほら、アカリ。もう朝だぞ、起きろ」
そう言うとまだ寝ぼけているらしく、俺におんぶをせがんできた。
「お兄様ぁ、おんぶぅ」
「はいはい」
俺はアカリを背中に乗せた。すると、俺の背中に柔らかいものが……!?
まだ6歳だと言うのになぜ発育がこんなにいいんだ!おっと、この子は俺の妹だ。手を出してはならん!
アカリをおんぶしながら下に降りると、そこには迎えに来たアダムとカリストファーがいた。
「お前ら、なんでこんな早く来てんだよ」
「いやぁ、何となくだよ」
俺はアカリをソファに下ろし、そのまま朝食を食べていた。
「アダムはいいとしてカリストファーが早起きなんて珍しいよな。まあいいか。んじゃ、いただきます」
俺は朝飯を口にどんどん運んで行った。
「あ、これ美味い。やっぱりセリアの作った飯は絶品だな」
セリアとはこの家で調理担当の人だ。セリアはシャイらしく、俺はあまり顔を見た事がない。
「よし。俺達も学校行くか」
「はい、お兄様」
俺はアカリと仲良く屋敷を出て”
学校に着くと何やら人だかりができていた。そこには学校の生徒会が立っている。ああ、そう言えば今日は持ち物検査だっけ。
学校の生徒会長は風紀委員のように風紀にも厳しい。よく女子と一緒にいる俺は生徒会長に目をつけられている。
「ノア=シュレインゴッツ君。朝からお盛んなことね。中等級の女子生徒とご登校なんて」
生徒会長こと、ミリアナ=アルガンディー先輩は俺を軽蔑するような目で見た。
「あのなぁ。こいつは俺の妹だって何度も言ってんだろ?いくら男嫌いだからって女子が毎回一緒にいると思ってもらっては困る」
「兄妹がそんなベタベタするかしら?」
そう言うと、周りにいた皆は「するんじゃない?」と言った。これはまた生徒会長、アウェーだな。
「だそうだ。ま、いいけどもたもたしてると遅刻になんぞ。アカリも後でな」
「はい、お兄様!」
俺は生徒会長を無視してそのまま歩いて行った。
「ちょ、ちょっと!待ちなさい!!」
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