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浮いた状態ですっと両手を二人に向けると、少女の瞳の輝きが更に増した。


その瞬間、その空間だけが勢いよくぐにゃりと歪み二人の体も奇妙な方向へと歪んだ。


その痛みは想像を絶するものだろう。


二人の声にならない声がホテルの部屋に耳障りな音楽として流れた。


「第3076条14項目に置いて」


少女の髪がふわりと舞う。


その光景はまるで天使のようだと何も知らない人間からすればそう思うだろう。


「善良なる人生を歩む者の時間を断ち、己の満足と利益の為に罰を犯した者」


ぼきっと鈍い音が辺りに響いた。


「俺は悪くない!俺はこいつに騙されただけだ!」


どうやら男性の足の骨が折れた音らしい。


苦し紛れに叫ぶその言葉に彼女は苦痛の中、絶望を感じた。

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