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待ち合わせ場所に向かうと既に彼女が寒そうに手をこすり合わせながら待っていた。
「ごめん、待った?」
「ううん、私も来たところよ」
そう言ってにっこりと微笑む彼女はいつもよりお洒落だった。
彼のバイトでは到底買えないようなブランド物を持ち、大人のような雰囲気を醸し出す彼女の色気に彼は圧倒された。
そう、いつもと同じ表情の筈なのに違う人間に出会ったような気がしたのだ。
「さあ、行きましょう」
彼の手をとって、イルミネーションの場所へと行こうと歩き出す彼女。
その時、ふわりと妖艶に香った香水が彼を不安にさせた。
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