第1話 世界の出現

少年が無意識に、今まで生きてきた走馬燈を見ながら、目を閉ざした瞬間、天国と地獄の間に、ある世界が「ぽん」と音を立てて、現れた。


「おい、女神よ」


「はい、なんですか?

呼びましたか?」


「あー、呼んだ」


「なんですか??」


「天国と地獄の間に、何か変な世界ができた、ちょっと見てきては、くれないか?」


「えー、私がなぜ見に行かないと、いけないのですかー?」


「これは、命令である、こんなことが「きゃみゅ様」に知られたら大変なことになるのだ。」


「きゃみゅ様って、神様より偉い人ですよね?」


「あー、そうだワシもまだあったことがないのだけどな。

だが、こんなことが知られたらワシも、女神お前も、役職を奪われるぞ。」


「えーそれは大変ですね。

はぁー、わかりました。

行ってきまーす」


と言い女神様を、謎の男がその世界に飛ばしたのだった。

すると、そこは暗くて何も見えない、けれど甘い香りがすごく漂っている。

地面は何かじゃりじゃりとしている。


「なんですか?この香り、真っ暗で何も見えないわー、何も見えないから調査できないじゃない

もう、私に光をちょうだーーーーーーーーーーーい」


と叫んだ瞬間、いきなり「ぴっかーん」と一気に真っ暗だった世界が、光満ちてきたのだ!


女神は夢のような世界を見て、思わず手を上にあげながら一人で、叫びながら走っていた。


「うっわー、夢のよう、すっごーい、なに?この世界

私は夢を見ているのですか?」


そこには、プリンや羊羹(ようかん)でできた山、お砂糖でできている砂、そしてスナック菓子やチョコフレーク、グミや水飴でできている地面、まんじゅーやかりんとうで、できている崖や石、いろんなジュースや溶けてるチョコレートの海や川、お茶でできている温泉、もっと奥に入っていくと、お花が、咲き誇っていた。


「このお花は何でできてるのですかー?いい香りー」


パクッと食べた瞬間香りと、甘みが口の中に広がった。


「このお花、あっまーい」


お花は、香りが付いた飴や砂糖菓子でできている。


女神様がお花畑で上向きで、空を見ていたら、雲が落ちてきた。


「あわわわわわわわ」

「何か落ちてきますわーーーー」


女神様は、間一髪、雲をよけた。


「これは、どういうことなのですか?

雲が落ちてきましたよー

もしかしてこれも。」


と女神様は落ちた雲にかぶりついた。


「おいしーーーーー

ちょういい甘みですよー

これはケーキですねー」


このお菓子の世界は、雲もお菓子でできているのだ。

晴天の日の雲は、生クリームケーキ、雨雲はチョコレートケーキでできていたのだ。

そしてたまに空から雲が落ちてくるのだ!


そして女神様は、まぶしーと思って太陽を見たら目を疑った。


「えー、赤い、マカロンですかー?まぶしーですー

え?うっそーん太陽がマカローンですかー?

そんなことが~あるんですねー」


と驚きを通り過ぎて笑っていた。


夜は、黄色いマカロンになるのだ。


そして、女神さまは、まだまだおもしろいことがあるかもと思い、ワクワクしながら、森に走って入っていくと、そこには大きなぺろぺろキャンディーやドーナツ、ピザやシュークリーム、綿菓子の木がずらっと並んでいる。

そしてキノコや葉っぱは、グミでできていた


「やっぱりすごいですねー、森はお菓子の巣窟じゃ、ないですかー

私の好きな綿菓子だあああああああああ」


女神様は、森の中にあるお菓子を食べていき、少しずつブクブクと太っていった。

そして女神様は、「この世界で住みつきたい」と思い始めていた。


そして女神様はどこかに私の家を、作りたいと思いながら、森の奥に入っていった。

するとそこには、ぽっかりと空いた空間が、現れた。


「あれ?さっきまでの、お菓子が嘘みたい、なんでここだけ、ぽっくりと空いてるのでしょうか?」


女神様はすこし考えた結果。


「そっかー、ここに私の家を作れってことですねー」


と女神様のいいようにとらえた。

そして女神様は、どんな家を作るか考えた。


「そうですねー、ここはお菓子がいっぱいある世界ですから、お菓子の家がいいですねー

でも、お菓子の家ってどうやって作ればいいのでしょーか?」


と考えるが、女神様一人の力ではどうしても無理だった。

そして女神様が、現実逃避をしたように・・・


「あー、私にそんな力ありませんし~

どうしましょ~?

お菓子の家よ~、でてくださーーーいって叫んだら、出てくれたらいいのにー」


と一人でぶつぶつと、つぶやいていた瞬間、いきなり「ドドドドドドドドド」と地響きがした!


「あわわわわわ

地面が揺れてますよー」


つづくー

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