僕とお菓子な謎ばかりの世界

ちべた

プロローグ 僕の人生

高校1年生、16歳の夏。


僕は何もかもがうまく、いっていなかった。


校門から学校に入ろうとすると、校門の前に立っている先生に呼び止められて、今日は問題を起こすなよ、と注意された!


教室に向かって歩いていくと、数人の男女グループに罵倒を受ける。


「うっわー、またあいつ、学校に来やがったー」


「マジで、キモいんだけど〜」


「お前の席ねーからー」


と大きな声で言われる、そんなことは毎日されてるから、だいぶ慣れては来ていた、けれど1番辛いのは……


教室に入ってからだ!


僕の机はいつも教室には存在しない。


僕の机はいつも、何処かに行っている。

昨日は、グランドの真ん中、一昨日は女子更衣室、そして今日は………


1人の女子生徒が叫んだ


「女子トイレに机があるんだけど〜」


それを聞いたクラスメイト達は、いっせいに僕を睨むようにみる。

そして1人の男子生徒が大きな声で、僕をにらみつけながら・・・・・


「早く取りに行けよ

お前の机じゃねーのか?」


そして僕は、女子便所に机を取りに行った。


そしてそこには


逆さまで置かれた僕の机が、寂しげにポツンと置かれていた。


僕は、その机を持って教室に戻ると、ボソボソと陰口が聞こえてくる


「あいつ、女子トイレに入ったぞ」


「気持ちわるー」


「迷惑なんだよねー、あいつがいるだけでー、とっとと死んでくれないかな?」


僕は涙を浮かべながら教室に入り、いつもの僕の席に机を置いた。


すると隣の女の子と男の子に・・・


「臭いんだけど〜その机、トイレにあったやつでしょー?不潔〜〜」


「俺の隣にくるんじゃねーよ

男のくせに、何泣いてんの?だっさー」


と罵倒を受け続ける


そして、机の上を見ると、誰がやったかは、わからないけれどインクで、死ね、バカ、アホ、キモい、帰れと落書きされている。


チャイムがなり、笑いながら先生が教室に入ってきた。


「全員席につけ〜」


そして辺りを見渡す先生、次の瞬間、僕と目が合い先生が近づいてきた。


そして僕の席の目の前に立ち止まり先生がいきなり理不尽なことを言った


「またか、何回言ったらわかるんだ?

学校の机に、落書きをするなと、何回言わせればお前は、治るんだ?

毎日、毎日、よっぽどシンナーで机を消すのが好きみたいだな?

もしかしてお前、シンナー中毒者か?」


と笑い僕をバカにしながら、先生は教卓に戻って言った。

それを聞いていた生徒たちは一斉に笑い出し


「あいつ、シンナー中毒者だって〜」


「おい、中毒者、とっとと逮捕されて死刑になれ〜」


「中毒者みたいな顔してると思ったら、そうだったのか〜、察し」


と先生のせいで、またいじめが酷くなった!


その後の学校生活は、いつもより最悪で、体操服を隠されたり、教科書をトイレに突っ込まれたり、挙げ句の果てには、滅多に誰もこない、使われていない教室に連れていかれて、タコ殴りにされたあげく、ベルトで鞭のように何回も何回も叩かれた!


僕は悔しい気持ちと怒りの気持ちを混ぜたような変な感情で、破れた服と裸足で、アザだらけの体を引きずり、泣きながら帰った。


家に着いた頃には、涙は止まっていたが、ボロボロの身体と泣き後がくっきりと目立っていた。


「いてててて

やっと家に着いたー」


と言いながら、リビングのソファーに倒れこむように、横たわりクッションを顔に埋めながら


「もう学校には行きたくない

僕はなんのために生きてきたんだろー?

このまま、死んでしまえば、どんだけ楽か・・・・・」


と言いながら、僕は今まで生きてきた人生を、無意識に思い出していた、するとまた涙が流れだし、クッションが赤く染まり、だんだん視界が暗くなっていく・・・・・


そのまま、その世界では、少年が目を覚ますことはなかった!


つづく

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る