第78話 サモワールの空。俺がナタリーと一緒に紡げること。

 ――――…………暗闇の中、熾火がチリチリと燻っていた。俺はそのいじましい赤を微動だにせず眺め、沈黙を深く保っていた。


 一言だって与えてやるものか。

 今際の際なんだ。俺にだって意地がある。


 熾火は熱気を厳かにくゆらせ、憎らしげに囁いた。


(…………手を伸ばせ、鍵の男よ)


 俺はなおも黙っていた。最早、会話する必要など無い。このまま俺が何も答えなければ、コイツは俺と心中する。何があってもフレイアには近付かせないっていう、誓いは守られる。


(頑なな男だ)

(…………よかろう)


 熾火は低く呟くと、フッと炎を盛らせた。一瞬にして、色鮮やかな美しい炎が焚き上がる。火炎の周囲の空気がゆらゆらと、儚く揺れていた。


(触れよ。我が色無き炎に)


 熾火は淡々と言葉を継いでいった。


(その炎の名は「陽炎」。幽けき我が眷属。まみえるは一度限りと思え。貴様の失せかけの魂を、この陽炎と重ね、再び熱を与えん)

「…………」

(判ずるがいい。陽炎に、我が闇が見出せるか、否か)


 俺はためらった。陽炎はひたすらに澄んで、清らかだった。無邪気に、チラチラと自由に踊る透明な妖精が、俺に無垢な視線を向けてくるようだ。


 見ていると無性に懐かしく、愛おしい気持ちになってくる。何かが思い出せそうで、あと一歩のところで、どうしても届かない。もどかしさで、胸が苦しくなる。


「…………俺を、どうするつもりなんだ?」


 問うと、熾火は一際低く、地の底を這う大蛇の貫禄を仄めかした。


(貴様は薪だ。…………貴様を魔海などに、みすみす焼(く)べはせぬ。くだらぬ狂宴の賑やかしなぞ、木っ端で十分ぞ。

 貴様は我が愛しき娘を蘇らす定め。ここで貴様が潰えては、我はまた何千万の時を待つかわからぬ。

 陽炎は我と世を繋ぐ、唯一の眷属だ。貴様に与えれば、我は闇へと沈む。魔海とすらも繋がらぬ無へと、沈む。

 …………だが、我は失せぬ。魂の網なぞに、元より掛からぬ存在ゆえ。我は燃え続ける、必ずや。

 ――――鍵よ…………命を焚け。

 汝の仇、我が夢の敵を、討て)


 熾火は俺の答えを待たずに、一気に炎を猛らせた。

 俺は目の前に広がった火炎の、その透き通った熱狂に抗えず、手を伸ばした。



 気付けば、俺はすっかり元通りの姿で、サモワールの戦場に舞い戻っていた。

 俺は目を瞬かせて自分の腕や足を眺め渡し、動かし、感嘆した。


「腐ってない!」


 陽炎だが何だかわからないが、再度チャンスが巡ってきたようだ。熾火の手助けだろうが、今は構っていられない。

 俺は扉の気配を探った。

 相変わらず、魔海へ筒抜けの巨大な穴がぽっかりと開いている。戦場は完全に、混沌に包まれていた。


 俺は目と舌の感覚を凝らし、リーザロットたちを捜した。確かに甘い魔力が漂っている。

 リケのケミカルな魔力と、リーザロットの蜜の魔力が、くったくたに練り込まれた、頭の痛くなるような味が絶えず舌に粘りついてきた。

 俺は眉を顰め、叫んだ。


「リズ!! ポルコ!!」


「ニャイ」


 冷たい声が、背筋を撫でた。

 慌てて振り返ると、すぐ後ろで、針のような瞳孔を虹彩に走らせた獣が、姿勢を低くしていた。

 俺は身構え、咄嗟に彼の瞳を真っ向から見つめ返した。コイツの扉の在り処はもうわかっている。次は、耐えてみせる。


 黄色い瞳が妖光を放つ。

 白と黄、そして黒い扉のフラッシュが、もう一度始まる。

 強烈な光の圧が襲ってくる。加えて呼び起された熱風とも相まって、肺がカァッと熱く軋んだ。


 俺はあえて扉ではなく、白と黄の閃光の方に意識を集めた。あっという間に視界がイカれ、意識が吹っ飛びそうになったが、かえって余計なことを考えず、ストンと心中を空っぽにできた。


「ナ…………何のつもりニャ!?」


 俺は掠れた声を、力一杯に宙に叩き付けた。


「リズ!! ポルコ!! 俺は、ここだ!!」


 俺の内の扉が一気に開放され、リケの光が洪水となってなだれ込んできた。輝きはそのまま勢い良く俺の身体を貫き通し、一瞬にして、夜を照らす灯台の如く闇を走り抜けた。


「ニャ…………ッ!! 味方を呼ぶか!!」


 リケが瞬きをする。フラッシュが中断され、ヤツの扉の気配が遠退いた。

 

 が、それは刹那のことだった。


 リケは改めて俺を力強く睨み付けると、ここぞとばかりに猛烈に魔力を注ぎ込んできた。今までとは比べ物にならない程激しい、高速の点滅が始まる。

 俺は壮絶な光に悲鳴を上げた。

 尋常でない耳鳴りがする。

 頭が、割れる…………!!


「勇者、抗うと、死ぬぞ!!」


 リケが乱暴に怒鳴った。俺は天地も無く荒ぶる光線に責め苛まれつつ、それでも歯を食いしばった。

 もう少し、あと少し、注意を引く…………!!


「――――…………草の結目より出でし、業の仔よ」


 やがて聞こえてきた清らかな詠唱に、俺は笑みを漏らした。

 朦朧としている意識に、たちまち鮮やかな桜色の花びらが舞い込んできた。花びらは風に巻かれて吹雪となり、俺の視界を、まるでカーテンを引くみたいに颯爽と取り戻してくれた。


 眼前ではリケが牙を剥き、毛を逆立てていた。その瞳に宿る閃光のリズムは乱れきっており、ひどく濁っていた。


「フ、シャァァァッッッ!!!」


 威嚇と同時に、リケの足元の闇から大量の黒い蟲が湧いた。細い肢が、わずかに強張る。


「――――我は雨滴る、土人の都の、

 ――――四方も覚えず、

 ――――唯、墓標の朽ちる里のみを知る」


 リーザロットの声が、高らかに響く。


「――――解けろ、

 ――――契りの標、風の護り、

 ――――仔よ、影さえ湿る故郷へ、

 ――――…………還れ!!」


 周囲を覆っていた闇に一面、稲妻のような亀裂が入ったかと思うと、途端に大規模な黒い土砂崩れが起きた。


 世界を揺るがす轟音と振動に、俺は堪らず膝を折った。

 上空から、黒々とした岩石が地響きを立てて転がり落ちてくる。岩同士で衝突し、砕けた破片が飛沫となって俺の顔を切った。俺はかろうじて大岩の直撃を避け、闇の中をよろめいた。


 崩れた闇の隙から、大量の羽虫が湧き出てきた。足下からはヤスデに似た、足の多い蟲が続々と這い出てくる。魔海の底から新たに湧いた大波が、荒々しくうねり、黒い蛾となって豪快に砕け散った。


 蟲たちは俺の頬に、身体に、遠慮無く纏わりついてきた。俺の悲鳴は地割れと津波の音に掻き消されて、虚しく消えていく。土砂崩れは、加速度的に激しさを増す。


 俺は正面に、羽衣を揺らして印を組むリーザロットを見つけた。その瞳は蒼く、深く、一点の曇りもなく、苛烈に冴えていた。彼女の足下には複雑な魔法陣が敷かれており、蒼玉色の美しい蝶たちが、踊るようにその周囲を舞っていた。


 俺は大声で彼女の名を呼んだが、しかし、彼女は俺のさらに奥、リケを見据えていた。


「コウ君、どいて!!!」


 リーザロットが声を張ると、黒い、巨大な火柱が魔法陣から急激に立ち昇った。

 炎は辺り一帯の闇と蟲を盛大に巻き込み、大蛇じみた竜となった。竜は、目を凝らせば、無数の人面の集合であった。ドロドロと溶け合った、魔術師たちの顔が所狭しとひしめいている!

 声も無く煮詰まった、地獄じみた怨嗟が、竜を沸騰させていた。


 リーザロットが、竜に向けて絶叫する。

 竜が遠雷に似た、長く重い嘆きを轟かす。


 竜は鋭い螺旋を巻き、俺めがけ、一直線に突進してきた。


 俺は全身を投げ出して竜から逃れた。纏わりついていた蟲がどっと俺から離れる。

 間一髪で、怒張した竜が俺を掠め去った。跳ね散らされた黒い火の粉が、俺の浴衣と逃げそびれた蟲を炙る。


 リケの悲鳴が、闇をつんざく。

 竜が大口を開け、猫に襲いかかる。


 竜はリケを呆気なく飲み込み、全身で気焔を上げた。その雄叫びに合わせ、巨大な紅炎が身体中から迸る。

 黒竜はみるみるうちに、のたうちながら上空へ螺旋を巻き、狂暴な勢いで天へ突き抜けていった。


 俺は茫然とそれを眺めながら、傍目にリーザロットの儚い微笑と、崩れ落ちていく姿とを目の当たりにした。

 蒼い蝶が霧となって失せ、代わりに、待ってましたとばかりに、黒い蟲の群れが一斉に彼女へ押し寄せていく。


「リズ!!!」


 俺は駆け出そうとして、危うく足を留めた。


「――――なっ…………!!!」


 竜が貫いた闇の裂け目から――――…………夜空が、覗いていた。

 気まぐれな風に彩られた、紛れもない外気が、俺の肌をひんやりと刺激する。やや強張った表情の月が、雲間から姿を現しつつあった。

 俺は自分が壊れたサモワールの建物の頂に立っていると、その時初めて気付いた。


 リーザロットは分断された向かいの建物の端に横たわっていた。彼女の陶器のような白い肌に、ヒルに似た醜い蟲が大量に吸いついている。蟲の口から流れ出る鮮血が、彼女の薄いドレスにじっとりと染みをつけていった。

 リーザロットは昏睡状態にあるのか、ぐったりと倒れて、苦しげに呻いていた。


 その横から、一匹の獣の影が差し込む。


「リズから離れろ…………!! リケ!!」


 俺は、蜃気楼のように揺らいだ姿のリケに怒鳴った。リケは何も言わずにこちらを振り返ると、首だけで俺に後ろを見るよう促した。


「…………何だ?」


 ふいに、背後から弱い風切り音が聞こえ、月明かりがしっとりと陰った。


 俺はおずおずと後ろへ目を向けた。そこには、翼の生えた竜に乗った、ただならぬ気を湛えた人影が二つ並んでいた。


「ナタリー…………!! それと…………タリスカ!?」


 俺は驚きと同時に、思わず肩の力を抜いた。


「二人とも、ど、どうしてここに…………!?」


 竜から飛び降りたナタリーが俺を見、答えた。


「遅れたけど、助けに来たんス! レヴィも、ちゃんと連れてきました!」


 言われて、俺はようやく辺りに気を配り、彼女の魂獣の気配を察した。今までは頭に血が上っていて、知らぬうちに視野が狭まっていたようだった。

 レヴィが星海の中を、悠々と回遊している。落ち着いた、調子の良い歌声が縷々と聞こえてきた。

 次いでナタリーは竜上のタリスカに視線を向け、付け加えた。


「それで、こっちのオジサンは…………途中で助けてくれた人? なんだけど…………」

「タリスカだ」

「タリスカさん」


 俺は「知ってる」と呟き、タリスカの顔を仰いだ。タリスカは抜き身の曲刀をリケへ向け、厳粛に言った。


「去れ」


 リケは半眼になって首を垂れ、三毛猫らしからぬ長い二つの尾をゆっくりと立て、呟いた。


「やれやれ。素直に斬りかかってくれれば、手のあったものを。さすがに蒼の剣鬼は、油断のニャイこと。

 ま…………クジラも、海も、もう勘弁だしニャ。ここいらが、潮時ですかナ」


 リケは最後に、暗い流し目を俺に送った。


「さようなら、勇者殿。次にお会いする時までには、ぜひ「ま」の字をお勉強してきて頂きたいものですニャ。

 …………ド素人の魔法、かえって、すごくやり辛かった」


 言い終わるなり、リケはスッと建物から飛び降りていった。

 俺は慌てて建物の下を覗き込んだが、通りにはすでに騒ぎを聞きつけた人集りがみっちりと詰まっており、リケの姿を追うことはできなかった。


 俺は俄かにはリケが去ったとは信じられず、しばらくその場に立ち尽くしていた。嘘みたいに静まり返った場に、風の音と、野次馬の声だけが遠く響いてきた。

 俺はナタリーに肩を叩かれ、気を緩めた。


「ミナセさん、もう大丈夫だよ。…………何もいない」

「…………ああ」


 俺はナタリーを振り返り、溜息を吐いた。涙か汗かで、少し化粧の落ちた彼女の顔は、それでも安堵の色に染まって明るかった。


 タリスカはいつの間にか竜から降り、リーザロットの傍に寄り添っていた。

 翼竜は彼らの隣で、力尽きたようにその身をどっしりと横たえていた。よく見ればひどい傷を負っており、ピクリともしないので本当に死んでいるかに見えた。

 タリスカはリーザロットに纏わりつく蟲を曲刀で薙ぎ払い、注意深く主の顔色を覗き込んだ。


「タリスカ!」


 俺が呼びかけると、タリスカはリーザロットの身体を横抱きにして、言った。


「姫は私が連れて帰ろう。下手に見つかれば、余計な騒ぎを呼ぶ」

「ありがとうございます。あの、リズの具合は…………」

「芳しくない。余程の無茶をしたか。勇者は水先人の娘と共に、後始末を。…………この哀れな竜の弔いも、頼む」

「…………わかりました」


 俺は詠唱と共に消え去っていくタリスカ達を見送り、そこでもう一度、ナタリーと顔を見合わせた。


「…………ナタリー、来てくれてありがとう。正直言って、もう完全に打つ手が無かったから、すごく助かった」


 ナタリーは首を横に振り、肩をすくめた。


「ううん、でも、あんまり役に立てなかったよ。ほぼ、タリスカおじさんのおかげだったし。

 っていうか…………「蒼の主」に仕える骸の剣士って、てっきりお伽噺だとばかり思ってたんだけど、本当にいたなんてね。「伝承の勇者」といい…………何だか、今夜はずっと、夢でも見ているかのようだよ」


 俺は気持ち良さそうに夜空を泳ぐレヴィを眺めながら、苦笑した。レヴィは時折、うっすらと大きな姿をこちらに見せつつ、星明りに紛れて、すぐにどこかへと潜っていった。


「…………俺自身も、そんな気分だよ。ある日部屋にいたら、いきなり魔法剣士の女の子がやって来てさ。サンラインに連れて来られて、お姫様に会って「勇者」様になって、オオカミ面のオッサンに意地悪されて、骸骨の剣士と魔物退治したりしてさ。

 やっと落ち着いて酒飲んでたら、自警団に捕まって、変態扱い。可愛い女の子が助けてくれたと思ったら、一緒に下着泥棒を捕まえに行くとかって言い出して。

 …………で、出掛けた先で喋る猫に殺されかけて、この様だ。どこからどこまでが夢なんだか、俺にはサッパリだよ」


 ナタリーはほんのりと顔を赤くしながら、ちょっとばかり顔を俯け、それからまたレヴィへ目をやった。

 店の人が駆けつけてくる気配が、段々と近付いてきていた。


「…………あの、さ。ミナセさんは、さ」

「何?」

「蒼姫様と、その」

「リズと、どうしたの?」

「リ、リズって、その、名前の呼び方とかも、さ…………」

「? どうしたんだよ? らしくないなぁ。今更だし、何でも言ってくれよ。今なら性癖だって趣味だって、何でも答えるよ」

「ううん、それはもういいの。よくはないけど。だから、その…………。蒼姫様と…………特別な関係だったり、するのかなって」

「特別な関係って?」

「…………。ミナセさんは…………蒼姫様のこと、好きなの?」

「そりゃあ、あんな優しい子を嫌いにならないよ。いつもすごく親切にしてくれるんだ。まだ、あんまり個人的な話はしたことないけれど、俺は信頼している」

「そうなんだ。えっと、じゃあその…………私のことは」


 その時、ナタリーの言葉を闊達な男の声が遮った。


「ご無事ですか!? 救護係です!! 遅れて申し訳ありません!!」


 俺とナタリーは同時に振り返り、息を切らせている男の顔を見た。男は俺を見るなり、目を瞬かせて言葉を継いだ。


「って、アレ? お客様、地下でもお怪我をなさっていませんでしたか?

 …………まぁ、ともかく、ここは危険ですので、早く下へ参りましょう! 本日はもう店仕舞いです。自警団や騎士団がいらっしゃるまで、階下のサロンでお待ち頂けるよう、どうかお願いします!」


 俺とナタリーは会話を中断し、男に付いて行った。



 その後は、俺たちは事件の調査協力に忙殺されて(自警団、騎士団の両方から何度も同じことを尋ねられた)、夜が明けるまで解放されなかった。


 ナタリーは別れ際に、刺青の手をヒラヒラと振ってこう言った。


「ね、ミナセさん」

「ああ、どうしたの?」

「良かったら…………ミナセさんの「扉」のこと、もっと詳しく教えて欲しいな、なんて。

 私、あんまり魔術のこと詳しくないからさ。仕事のために…………本当に仕事のために、もっと色んなことを知っておきたくて…………ね?」

 

 俺は笑って、いつもの安請け合いをした。


「ああ、そんなことなら、もちろんいいよ! ぶっちゃけ俺もよくわかってないけれど、一緒に勉強出来たらいいもんな!」


 ナタリーは頬を赤くし、あのヒマワリの笑顔を咲かせた。


「ありがと、ミナセさん!! 約束だよ!!」


 俺は目に眩しい、ナタリーのはしゃぐ姿と、涙も滲む朝焼けとを浴びながら、帰路に着いた。

 今すぐにでもコロンと寝転がって、泥のように眠れそうだった。

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