第207話

 時雨らが拘禁されているこの施設の存在理由は、おそらく重厚な強化ガラスの向こう側にあるアレだろう。おびただしい放電現象を展開させている人智を超越したデバックフィールドへの扉だ。

 琴吹との戦いには真那の援護もあり終止符が打たれ、一成は時雨らの存否に対する興味関心が薄れ監視体制から自ら外れた。施設内のU.I.F.も時雨の計算が正しければすべて討伐されたか行動不能に陥っているはず。

 よって時雨たちが対処しなければならない脅威と課題もまたこのゲートだけということになる。


「ゲートはまだ完全には形成されていないが急いだほうがいいだろうな」


 放電現象は膨大な室内全域にいきわたるほどの規模にまで膨張している。いつ地獄への門が開くかもわからない切迫した状態だ。


「どう対処したものかしら」


 そんな進退窮まった状況下でも真那は比較的冷静だ。幾度とないU.I.F.との戦闘から長い頭髪は粉塵に侵され頬はすすけているが、口元に手の甲を押し当て物思いにふける彼女の面持ちはどこか凛としている。

 デバックフィールドの顕現を阻止するにあたって最も効果的なのはゲートを生み出す放電現象を停止させることにある。そのためにはアーム型コンデンサである十基のインダクタを破壊すればいいわけだが。


「真那、爆弾か火薬は持ってるか」

「見ての通り、武装はこれくらいしかないわ」


 ライフルを指先でトントンと叩きマガジンを排出する。そこから残弾をはじき出すものの床に転がり落ちた弾丸は三発だけ。

 試しに弾丸のボディとヘッドとに解体してみるものの、内包されている火薬はごくわずかだ。重機のクレーンよりも巨大なNNインダクタを破壊するには疑う余地もなく不足している。


「この施設は倉嶋禍殃がもともと仮拠点として使っていたらしい。もしかしたらコンテナ群のどこかに爆弾があるかもしれない」

「防衛省が時雨に限定的な装備だけしか持たせずにこの状況を強いているところを見ても、軍需はすべて撤去されているのではないかしら」


 時雨らが籠城している管制室の堅牢なセキュリティゲートを、U.I.F.が自身のアーマー内部に隠していた爆弾で破壊した。それほどの破壊力を持つ爆発で誘爆していないことを鑑みれば、短時間で探索できるコンテナには爆発物の類がないことが伺える。

 そして現状デバックフィールドという魔界へ繋がる門を閉じるためには、それを形成しているNNインダクタを機能停止に陥らせる必要がある。重機と言って差し支えないクレーン型のそれらを破壊するにはやはり爆発物の類が必要なわけで。


「爆弾がないわけではないのだけれど」


 時雨と同じ発想に至ったのであろう真那がそこで口を噤んだ。失言したというよりはあまり言葉にしにくいことをそうと承知したうえで提言し、言い切ることを躊躇してしまったような面持ちだ。

 彼女の言う爆弾というのはU.I.F.のアーマー内部に秘められているあれのことで間違いはないだろう。その破壊力はセキュリティゲートが内側から膨れ上がるように破裂している光景を見れば想像にたやすい。


「あれを使おう」

「管制室に攻めてきたU.I.F.の兵士はほとんどが自爆したわ。まだ残存している個体はあれしかないわけだけれど……いいのね」


 真那が視線で指し示すものはコンソールやら映像出力機器やらをまき散らして壁面に突っ伏したまま微動だにしないU.I.F.だ。ユニティコアを真那が破壊したことによって機能不全に陥った琴吹である。

 グレイという有機物ですらないナノサイズの機械の集合体になり果てた存在とはいえ、それは被検体として死亡した琴吹の変質した成れの果てだ。真那が言いよどんだのもそれを気遣ってのことであろうが、


逡巡しゅんじゅんしている時間はないしな。それに琴吹だって、こんな姿でいるよりはマシだろ」


 度重なる負傷から全身に突き刺さるずきずきとした痛みに耐えながら、琴吹の体を引っ張り起こす。

 動力源が絶たれているため動き出すことはないだろうが、万が一に備えて腕を背中側に力任せに引き寄せ肩関節を外しておく。人間なら耐えられないほどの激痛に苛まされるはずだが琴吹グレイは身じろぎ一つして見せない。


「起爆条件は何なのかしら」

「U.I.F.がグレイである以上自爆するか否かの決定権は委ねられていないはずだ。おそらくユニティコアを介してLOTUSが信号を送っているんだとは思うが」


 時雨の仮説が正しいのであればユニティコアを失った琴吹は防衛省側の操作で起爆することはできない。しかしあくまでもこれは仮説だ。


「用意してもらいたいものがある……あとあんまり近寄るなよ」


 まったくの見当違いだった場合は琴吹の周囲数メートルにわたって悲惨な結果に至ることだろう。そう判断して真那に指示を与え一定距離を保たせつつ重たいアーマーを強化ガラスが一面に張られている壁面まで引きずっていく。一歩踏み出すたびに全身から熱い生命線が少しずつ流れ落ちるのを感じた。

 台場の地下に創設されていた施設同様、この管制室にもデバックフィールドの展開されている房室へ繋がる扉がある。厳重なセキュリティでロックされていれば打つ手がないが、幸いU.I.F.の自爆特攻によって基板が歪んでいたようで難なく開く。

 強化ガラス越しでも視覚的に感じられた電磁波とも空気を揺らす振動ともとれる異形な空間の歪み。室内に入ることでその脅威性をビリビリと肌で感じるようだ。防衛本能がこの場にとどまることを拒否するかのように、警鐘のような激しい鼓動が脳幹を揺らし目眩まで覚えてくる。

 凄まじい吐き気に苛まされながらも、デバックフィールドへ繋がる空間の歪みを生み出すNNインダクタのひとつへ琴吹だった物を引きずりきる。十基以上の巨大なコンデンサで成るそれの一基を爆破することになるが、それだけで目的は達成されるはずだ。

 フィールドへの扉は着実に肥大化され続けている。これがどの程度まで成長しうるのか未知なため、どれだけ時雨に時間が残されているのかはわからない。しかし水処理施設地下で見たときの規模を考えればもって数分だろう。


「言われた通りのものを持ってきたわ」


 琴吹を房室に放置して管制室に舞い戻った時雨を、片手に複雑な電子部品が接続されたデバイスを掲げた真那が出迎えてくれる。

 そのデバイスに見覚えはないが時雨の指示通りに回収してきたものであるのならば、管制室外にて時雨と真那とで昏倒させたU.I.F.の胸部にうめ込まれているユニティコアで間違いはあるまい。


「この作戦の概要だが」


 真那からそれを受け取りつつ言い出し難い作戦内容を伝えることにする。


「琴吹のユニティコアは銃撃で壊れている。だからこの別個体のコアを琴吹のアーマーに接続してLOTUSからの信号を強制的に受け取らせることになる」


 現状琴吹はLOTUSからの信号を受け取れない状況にあるが、それは真那がユニティコアを狙撃で破壊したためだ。改めて新しいコアを接続すれば問題無く受信機構は機能するはずだ。

 管制室の堅牢な扉を歪ませ跳ね飛ばしうるだけの火力を秘めた爆薬が仕込まれている。信号を受け取れれば起爆することも可能になるわけだが、


「いくつか問題がある。まずさっき真那が言っていたように起爆条件が明確ではないことだ。おそらくU.I.F.個人の状況判断では無くLOTUSが指示を飛ばして実行するとは思うんだが」

「LOTUSが状況判断を正確にできず爆破コマンドを送信したとしても、コアを接続すると同時にそれが行われるのだとしたら……」


 真那はそれ以上言葉を紡がなかった。続きを必要としないほどに明確すぎる結末が想定できるからだ。起爆が即実行されるのであれば、手動でコアを接続しなければならない以上設置したものは粉微塵に爆散することとなる。


「だがこの作戦の肝はいかにLOTUSに状況判断の材料を与えないかだ」


 デバックフィールドの破壊を進んでLOTUSがするとは思えない。時雨たちの作戦がデバックフィールドの消滅だと気づけばLOTUSは自爆コマンドを送信しないはずだ。

 確実に爆破させるためにはLOTUSにとって爆破するメリットが生じなければいけない。そのためにはLOTUSが最初に認識する状況を操作する必要がある。


「小細工を施す時間はない。俺がLOTUSに認識されればいい」

「……死ぬ気なのね」


 冷静に時雨の思考を認識したのであろう真那は、感情の読み取れない瞳でこちらを見据えてくる。


「怒らないんだな」

「自己犠牲のことを私が怒ると思っていたのなら、時雨は私のことをちっとも理解していないわ。この限られた状況下で、それ以外のデバックフィールドの顕現を阻止しうる手段を私は提示できない」


 ウロボロスをリミテッドに解き放つわけにもいかないものと付け加え、真那は小さく深呼吸をして見せた。


「ただ、コアの接続には私も付き合わせてもらうわ」

「は? そんなこと認められるわけが」

「時雨の許可は求めていないわ。あなた一人にそんな責務を押し付けられないし、私もあなたを見殺しにしたという自責の念を抱えて生きていくのはごめんよ。それに時雨はこの密閉された広大な何もない場所に私一人を残して消えるつもりなのかしら」


 確かに完全に外界から隔離され無線が完全に遮断されているこの場所に、救助が来るとも思えない。もしその希望的観測にすがるのだとしても、来るかもわからない救助を求めてこんな場所で一人孤独に生きるなど絶望以外の何物でもない。

 何より真那の生殺与奪の権利を時雨が持っているはずもないのだ。時雨が自爆覚悟でこの作戦を考案したように、真那の命の使い方は真那の一存に任せるべきか。少なくとも時雨が口出ししていい案件ではあるまい。


「……わかった」


 観念して小さく頷いて応じる。彼女の命に関わる案件とはいえ、時雨らに残されている時間的猶予はもうほとんどないのだ。こうしている間にもゲートは開きつつある。

 不測の事態に備えて握った真那の手首の存在を確認しながら、琴吹の横たわる場所にまで到達する。


「本当にいいんだな」

「ええ」


 最後の確認に真那は間を置かずに応えた。 

 胸部に埋め込まれている破損したユニティコアを取り外し、新しいものをショートさせないように慎重に絶縁体代わりに用意したゴムベルト越しに配置する。これを引きぬけばコアがアーマーに接続され、LOTUSの信号を受け取った琴吹が何かしらの行動を起こすことになる。

 おそらくその行動の結果、時雨らが生存することはないだろう。絶縁体を握る指先が震えてやまない。嫌な脂汗と冷や汗が同時に噴き出してくるのがわかる。自ら死に飛び込もうとしているこの状況に吐き気のようなものまで覚えてくる始末だ。

 凄まじい爆発で木っ端微塵になって死ぬことに対する恐怖。その死が真那にも同様に降りかかることになるという現実に対する恐怖。言葉にできないほどの重圧だ。


「恐れないで」

「……真那」


 時雨の震えを真那もまた感じ取ったのだろうか。制御が効かずに痙攣する指先に真那の華奢でひんやりとした手のひらが重なった。

 対面から手を差し伸べてくれている真那を伺うと、その面持ちは時雨のそれとは反比例するように穏やかなもので。


「私は鎖世みたいに独特な感性で物を語れないし、論理的な思考でしか考えられない。だから死んでしまったらそれで私たちの物語は幕を閉じてしまうと思っているわ。でも、私たちがリミテッドのために行ってきたことはなくなりはしない」

「正直、そんなことはどうでもいいんだ。世界のためだとか防衛省からリミテッドを解放するだとか。そんなことは俺にとってただの言い訳に過ぎなかったから」


 言い訳という時雨の表現に真那は理解が及ばなかったように眉根を潜めてみせる。実際時雨が言葉を濁したのだからそんな反応をされるのも当然だ。

 絶縁体を握る手を放し肩の荷を物理的にも精神的にも下ろしつつ、改めて時雨が言葉を紡ぐのを待っている真那に向き直る。


「俺は真那のいる環境にいたかった、それだけなんだ」

「私のいる……?」

「レジスタンスとして世界をよりよくするための活動をしたり、ナノマシンの根絶のために戦ったり。そんなのは俺にとって最大の目的にはなりえない。真那、お前がいたから俺はレジスタンスに留まった」


 確信に迫る時雨のその言葉に真那はしばらく何も応じなかった。視線をそっと足元に落とし、やがて複雑な面持ちのまま小さく唇を震わす。


「あなたが一緒にいたいと思ったのは私ではないでしょう。私の中の別の私をあなたは求めていたのだから」

「そうかもな。だが今俺の前にいる真那は紛れもないお前だ」


 はっとしたように真那は再度視線を上げ時雨の視線を受け止める。これまでここまでしっかりと彼女と視線を重ねたことはあっただろうか。自分が共有していない記憶と人格に悩み怯える真那を心から肯定し、言葉にしたこともなかった気がする。


「そう……」


 彼女の返答はそんな淡白な物だったが、時雨にとってはそれで十分だった。時雨の抱いている素直な感情が伝わったのならばそれでいい。改めて絶縁体に指をかける。


「ありがとう……時雨」


 手持ち無沙汰なもう片方の手をきつく握りしめられる。世界の存亡を抱えるにはあまりにも華奢すぎる手だが、時雨にとっては何よりも心強い。

 躊躇を捨てて絶縁体を引き抜いた。ユニティコアからU.I.F.のアーマーに幾何学紋様が走り動力と電気信号が流れていくのがわかる。数秒と経たずに新たな信号が入力されることであろう。


「私たちの認識票、回収してもらえるかしら」

「慰霊碑、あわよくば真那の近いとこに埋め込んでもらいたいね」

「ふふっ……そんな口約束、守ってくれなくてもよかったのに」


 真那は珍しくこそばゆそうな笑顔を見せて静かにまぶたを落とした。時雨もまたU.I.F.のアーマーが内側から膨張し赤く染まりゆくのを確認し目を閉じる。

 ここが時雨と真那の物語の終着点となるはずだった。激烈な引力にその身を引かれなければ。


「きゃ……⁉︎」


 時雨の胸ぐらは何者かに鷲掴まれ、時雨に手を掴まれている真那もまた強引に引き寄せられる。何が起きているのか認識する間も無く、時雨たちは力任せに投げ飛ばされた。

 反射的に真那の身体を抱きすくめて衝撃に備えるものの、迫る先は硬質な金属製の床ではない。房室の中央にいまだ展開され続けているデバックゲート。

 魔界の門へと吸い込まれる直前時雨らを投げ飛ばした人物の正体が視界にうつりこむ。

 放擲ほうてきの反動でその場に横転したU.I.F.。亜麻色の頭髪がひるがえる。ほんの一瞬だけ鈍色の瞳が時雨の視線に重なった瞬間、アーマーは凄まじい爆音と眼球を突き刺すような眩い閃光を奏で弾け飛んだ。

 その爆発の衝撃は時雨らには襲い掛からない。なす術もなくデバックゲートへと飛び込む形となったはずの時雨は、どうしたことか硬質で冷たい床に顔面から突っ伏したのだ。

 時雨同様床に伏している真那の姿を確認し、その場に立ち上がり状況の再認識に努めることとする。

 天井までは五メートルほどで部屋と表現するには狭すぎる暗いじめついた空間。どこか地下運搬経路に酷似した風態だ。間違いなく先ほどまで時雨らが拘禁されていた迷宮区ではない。

 

「何が、どうなってる……?」


 いまだ危機的状況を出しいていない可能性がある以上困惑している時間はない。周囲に危険因子が存在しないことを念入りに調べた上で真那の状態を確認する。爆風の衝撃と閃光で気絶しているだけのようだ。しばらくすれば目を覚ますだろう。

 理解が及ばない思考に鞭打って無理やり状況分析を試みる。先ほど時雨たちは琴吹にデバックゲートへと投げ飛ばされ、その直後この場所にたどり着いた。記憶の欠落はないしそもそも時雨は気を失っていない。


「とにかく今はここから脱出すべきか……」

「誰だ!」

「っ……⁉︎」


 真那を抱え上げ移動しようとした直後眩い光が視界全体を覆い隠した。人工的な光だ。おそらくはライフルライトか。


「貴様は……烏川時雨か?」


 新たな敵襲かと臨戦態勢を整える前に聞き慣れた声が聞こえてくる。はっとして逸らされたライトの光芒が光彩にしつこく残る視界で目の前の佇む人物を窺い見る。

 抜け目なくライフルを構えたままの男は流麗なブロンドの長い髪を携え、厳格な面持ちでこちらの様子を伺っている。この疑い深さはルーナスで間違いあるまい。


「助かった……のか」


 どっと安心感が胸の深奥から溢れ出してくる。レジスタンスの人員の顔を見て、ようやくあの地獄から解放されたのだと認識できたがためだ。時雨の発見を無線でレジスタンスに伝えるルーナスを尻目に伺いつつ大きくため息をついた。


「どういうことだ。この場は聖が貴様の救出に向かい失踪した場所で……ッ!」


 真那の身体をその場にゆっくりと横たえた時雨のもとへ不審そうな面持ちのまま近寄ってきたルーナスの表情が突然険しくなった。そしてあろうことかライフルの銃口をこちらに向けてくる。


「おい、一体何のつもりだ」

「動くなッ!」


 凄まじい剣幕でルーナスが怒鳴るのに気圧されその場に立ち竦む。何か抜き差しならない状況に陥っているのは間違いがない。

 まさか時雨ら以外の敵勢力もまたこの場に送られていたのかと背後を窺うが、当然先ほど時雨が自分で確認したように誰もいない。

 そんなことをしているうちにルーナスの背後に数人のレジスタンスメンバーが駆けつけてくる。普段から見慣れた彼らの表情もまた、こちらの状況を認識するや否や険しいものへと化した。あたかも敵対する相手に相対するかのように。

 わずか数秒の膠着こうちゃく状態であったはずだが、その張り詰めた空気は時雨にとってとてつもなく長く感じられる。それほどまでに彼らの敵対心は強かったのだ。

 やがてライフルを構えたまま油断なく近寄ってきた幸正と酒匂によって、なす術もなく時雨は昏倒させられることとなった。

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