第24話 袋〜買い物篇〜

ビルの外に出た途端、七月が数記に向かって、一言言ってきた。

「買い物しても、いい?」

「いいんじゃないか。最近、緊迫したことしかしてないもんな」

そんな話をしていたら、横からシャーロットが口を挟んできた。

「時間無いですよ。ここからニコタマ遠いし」

「大丈夫だって、いざとなったら、リセットすればいいし」

「お前が本物のクロノス!?」

「ちげーよ」

すぐさま、数記は自分の非を言った。

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「ちょっとだけですからね」

シャーロットは少しキツメになつきを諭す。

「なあ、シャロ。たまには息抜きも必要だろ?これあげるよ」

と言って、数記はシャーロットにお金を渡した。

「え!?」

「俺からの気持ちだよ。手助けしてくれてありがとな。これからもよろしく」

「う、うん」

「で、日本円って使えるの?」

「なんか、俺達がナンジャラタウンに居る間に貨幣革命があったらしい」

「かへいかくめい?」

「私が詳しく説明します」

シャーロットはその旨を二人に手早く伝えた。

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「要するに、日本で流通していたお金が使えるようになったってことですね」

「結構長くなかった?話」

「すいません」

シャーロットは一つのことに集中するとなかなか抜けだせなさそうな感じだった。

「まあ、袋だし、それなりに欲しいものはあるんじゃないか?」

「それなりじゃないよ!なんでもだよ!!」

袋には熱いこだわりのある七月だった。

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「七月は何が欲しいんだ?」

「洋服。久々にファッション楽しみたい!」

「なんか一気に精神年齢下がった気がするんだがそれは」

「細かいことは気にしないほうが良いですよ。寿命が縮みます」

「そんなの迷信だろ!」

ようやく、持っているお金を使えるので、数記は、

「今日は、俺も少し出すから」

と太っ腹であった。

「あ、ウニクロだ!」

「ウニクロは庶民向けの割にファッション性高いから俺大好き」

「そうなの?数記」

「家の中では、真っ白いウニクロの服来て過ごすことが多かった」

「カズキのファッションセンスはないって思って良いんですか?」

「だめだめ。それはやめて」

そんな与太話をしながら、60階通りに面しているウニクロに数記たちは入っていった。

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「広い!」

そのウニクロは四階建ての店舗だった。

「あれ?ここって、2000年台初頭のはずなんだが」

「たぶん一回、ナンジャラタウンが二階だけにぃ〜!ってことがあった時にこの辺がまること最近の町並みになっちゃったんじゃないかと思うんですけど」

「でも、ナンジャラタウンだけ踏みとどまったんだろうね」

「これも世界の謎に関係ありそうだな」

「ですね」

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軽くすべての階層を回って、気になるものはあらかた購入した。

「みんなで遊べる時が来るまで、コインロッカーに預けておこうか。アキバハラだと、100円ですむとこ多いし」

「じゃ、アキバハラに着いたら一旦解散。明日の朝8時に、マップに集合でいいか?」

「構いませんよ」

「七月は?」

「数記と一緒にいる!」

「ゾッコンですね」

「それは口に出さなくて良いんだけど」

「あと、道路交通法改正で、馬車タクがなくなったらしい」

「えぇ!?」

「そのせいで、人力車と、路面列車のどちらかなんだが」

「路電でおねがいします」

「チンチン電車」

なぜか、七月は意味深な言い方で言ってきた。

「はしたない」

「ごめん」

数記は少し怒った。

「あ、早く行かないと」

「急ごう!」

少し、メインターミナルから離れたところに、袋駅があるため少し不便だった。

だが、一回数記達は休息の時間を取れることになった。

が、また、アキバハラの町にも変化が現れていた。

Tobecontinued...

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