第17話 もののけそこのけけけのけ②
結果、意外と妖怪初心者にも優しい問題だったので、正解した。しかし、軽く地面が振動した。
七月は少し怖気づいたのか、「地震体験車なんてもう乗らない」と言って、数記の腕に絡みついてきた。ナマズの台から離れた後も、ずっと離してくれなかった。
「そういう、七月さんも可愛いですよね?カズキ」
「いや。七月は昔から癒やし系だったぞ?初めてあった時は、周りに優しいいい子だったよ」
「て言うか、その時あんたは、ど陰キャで、私にしか話しかけてこなかったよね。後、あの時何で私だけしか話せなかったの?」
「他の人が怖かった。ただそれだけだよ」
数記は、小学時代の嫌な思い出を引きずったせいで、七月としか話せなくなっていたらしい。
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3つ目は、受付近くにある連なったディスプレイのところにやって来た。が、猫の置物を置いても反応しなかった。
「どういうことだ?」
「もしかして、あの木魚を叩かないと出てこないとか」
七月は興味津々そうにつぶやく。後、この時にはもう、とっくに、手をつなぐにとどまっている。しかし、恋人つなぎではない。
その、ひらめきを元に、シャーロットは、「木魚叩いてみますね」と言って、木魚を叩くと、ドラゴンみたいなのが出てきた。
「うわ。人間に変身するの?」
「しねぇだろ」
でも、珍しく、サテライト妖怪が答えの問題にあたり、正解。これで、3問正解となった。
「Aランクいけるかな?」
「Aランクは河童も攻略しないといけなかったはずだよ」
「厳しいね」
その厳しさに感服しながらも、数記たちは順路に沿って、巡っていく。
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続いて、4つ目は、猫の妖怪のところへ向かった。
「この障子って、液晶だよね」
それっぽいように見えなくもないが、よく見ると液晶の画面だった。
「まあな」
そんなふうに駄弁りながら、七月は、猫の置物を指定の場所に置いた。
「うわ。猫だ」
いかにも、化け猫のようなシルエットが出てきて、問題が出題された。
だが、数記がボタンを押し間違えてしまい不正解となってしまった。
「ごめん。押し間違えた」
「なにやってんの!」
七月は怒った。
「ゲームに本気になり過ぎないほうが良いって言われただろ?面白いからそれでいいと思うけどな」
「そっか。そうだよね」
七月はしばらくして納得した。
「とりあえず、次のところ行きますか」
「「影薄っ!」」
シャーロットの影は限りなく薄かった。
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後2つとなった。
次に数記たちは、亀の妖怪のところまで行った。
「なんかホタルみたいで気持ち悪い」
なつきは、少し怖がっている様子だった。
「大丈夫か?」
「ぜんぜん大丈夫だよ」
「怖くないか?」
「全然大丈夫だって」
「強がるのは良くないぞ」
「数記、はやくしよ。ほい」
「おい。待てよ!」
そんなことをしている間にクイズが始まった。
意外と簡単な問題が出てきたため、一発正解した。
残るは後2つだ。
しかし、最後の河童は、新たな謎のトリガーとなっていると数記は薄々気づいていた。
Tobecontinued...
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