第10話 七月
「地獄からの使者スパイダーマッ!」
「スパイダーマ。生きていたのか・・・じゃなくて!!」
「ふっふーん。さて、私は誰でしょう?」
そう言いながら、彼女は髪をかきあげた。
妙に可愛い子ぶってる感じがする。少なくとも、数記はそう感じた。
「わかんな〜い?」
「わかんないですよ!」
必死に、シャーロットが反論する。
「エヘヘ、わかんないのぉ?」
と言いながら、彼女は人差し指を立てて振った。
めっちゃあざとい。でもこんな子どっかで見たことあるようなと、数記は感じていた。
「ヒント1!!沓見君があったことがありま〜す」
「沓見ってすごい苗字ですね!!」
「これ数記のことだから」
実を言うと、沓見は実の苗字ではない。
「何で俺の中二時代の苗字知ってるんだよ!?」
「エヘヘ〜」
「ほめてねぇ!!」
「どう?かわいい?」
「『可愛い?』じゃねぇよ!!お前は誰なんだ?」
「えー!手にさんぱって書いてくれってこと」
「さんぱって三葉って書くってことだよな!そうだよな!?」
「ハイ」
彼女は満面の笑みで答えてきた。
「しょうがないなぁ〜。ヒント2私は昔お兄ちゃん子でした」
「あ!!」
「どうしました?」
「思い、出したッ!」
「お前の名前は!七月だッ!」
「ピンポーン!!」
「兄ちゃんのお名前は?」
「たしか、知生だったような」
「あったりー!」
「苗字は?」
「西木田」
「あったりー!」
「お兄ちゃん心配してないの?」
「糞兄はどうせ、女とイチャイチャしてるから。アニメ大好きなくせに」
「へ、へぇ・・・」
「ま、いいですよ。じゃ、ホテルがないって言ってたんですよね。先輩」
「ま、まあな」
「てか、何で先輩なんだ?」
「良いじゃないですか。ほい、ドーン!!」
「変なカプセルを投げたら、家っぽいのが出来た」
「ほんとにポ◯ポ◯カプセルだ・・・」
「とりあえず隠しといてと」
『デリート』
七月がそう唱えたら、家っぽい建物が消えた。
「なんじゃ、そら!?」
「前私が言ってた異常者です。魔法が使えるっぽいですね。あの小娘」
シャーロットは地味に軽蔑していた。
「てか、異常者って俺訊いてねぇんだけど」
「え?」
「言ってたとしても俺寝てたと思うんだが」
「・・・。ごめん」
「わかればいいんだよ」
そんなこんなで、3人は村の探索を始めた。
Tobecontinued...
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