第1098話 『地獄のオルフェ(天国と地獄) 序曲』 オッフェンバック
非常にやっかいな、複雑な背景があり、やましんごとにきは、どにもならない、いわゆる、オペレッタの傑作。
荒唐無稽のお話しは、民衆からみた、神話を逆手にとって、当時現代の権力批判を現している、と、言ってしまったら、なんか、おもしろくなくるし、でも、そうなんだから、と、いわれたら、そうなんだろな。と、いうことになるし。
お話しの基本には、『オルフェウスとエウリディーチェ』がありますが、このお話しでの、このふたりは、すでに倦怠期でお互いに不倫をしているし、もっとしたいんだけど..……。で、オルフェウスさまは、毒蛇を奥さまの逢い引き場所に隠しておきます。計画は成功したけど、奥さまの不倫の相手は、実は、地獄の王、プルトン(ハデス)でした。オルフェウスは、やったあ✨😍✨と、思いつつ、しかし、世論に押されて、しかたなく、地獄に妻を迎えに行くのですが……
なんて、いいのかあ?、それで、というストーリーが、最後まで連続いたします。はい。
考えてみると、日本の『いざなぎといざなみ』神話は、どうも、ギリシャ神話と、どこかで、つかながりがあると思った方が、むしろ自然なように感じるのですが、展開のしかたが、あまりに違いまして、より、モダンで、現実的な争いに近いような。つまり、この、オペレッタに、むしろより、近いような。
さらに、日本人には、やたら有名なのが、いわゆる『天国と地獄 序曲』であります。
運動会においても、あまりにも名高い、『カンカン』、が最後に置かれているわけです。
ところが、オッフェンバックさまの1858年版、原曲には、序曲はなくて、小さな前奏曲だけ。現在名高いのは、他人様が、オペレッタのなかの旋律を使って1860年のウィーン公演のために作ったものらしい。つまり、本来の序曲ではない。と、いうわけ。
そこに、オッフェンバックさまが書いた、1874年版の序曲がありまして、けっこう、入り混じっているんだとか?
普段よく聴かれるのは、その、他人様(ビンダーさま)が、オペレッタの音楽を使って書いた作品。
しかし、これ、たいへん良くできております。
で、なんで、うつうつ、なの?
そこです!
たしかに、さいごの、カンカンの部分が、あまりに名高いわけですが、そこに至るまでの、ふたつの部分を聴きますと、なんとも、美しいメロディーの集合体なわけなのです。
非常に危ない、オペレッタ本体を度外視すれば、ほんと、天国の音楽かあ!
というわけなのです。
ほんと、ですから。ほんと。
・・・・・・・・ うつ 🎻 うつ ・・・・・・・
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