第944話 『ピアノ協奏曲変ホ長調 K.482』 モーツァルト


 この作品自体は、2回目かな。


 じつは、エドウィン・フィッシャーさまが、1946年にウィーン・フィルを、いわゆる、弾き振りしたライブ録音を聞いていて、たいへん感銘を受けてしまったので、予定外(予定なんかない。)の登場です。


 作品は、映画『アマデウス』にも、出ていたくらいなので、間違いなく、有名な音楽です。


 第1楽章は、いささか、はで目を狙った感じもありますが、なかなか、カッコ良いのですが、やはり、まず、第2楽章です。


 これは、なかなか、深淵な、うつうつ音楽で、じーん、とくるのです。


 フィッシャーさまの弾き振りが、深い味わいを聴かせます。


 さらに、第3楽章が、振幅の広いすごい音楽です。


 楽しい主題が流れたあと、ちょっと、歌劇『フィガロの結婚』の終結あたりのような、なかなか、これまた、あじわい深〰️〰️い、泣けそうな雰囲気を漂わせるのです。


 遊び心、満開と思ったら、なにやら、ふと、はるかな別世界に入ってしまうような、いかにも、モーツァルトさんという感じ。


 フィッシャーさまの演奏が、ここでも、また、まるで空中浮揚しているような、と、言いますか、なんとも、神秘的と言っても良いようなタッチで、ふわらっと、しかも、くっきりと、浮かび上がり、駆け抜けて行くのです。


 他では、聴いたことのない、すごい演奏だなあ。


 録音自体は、戦後すぐで、ウィーンは日本と同様、連合国の占領下に置かれ、大変な時代にありましたはず。


 そこで、この、モーツァルトさんです。


 これを、聴くことができた、聴衆は、どういう方々だったのだろう。


 うーん。このあたりは、なんとも、言いがたいのです。


 でも、非常に印象的な演奏です。


 なおさら、うつうつ。




 ・・・・・・・・・・ うつ 😢 うつ ・・・・・・・・・・

 


 


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る