第853話 『ピアノ協奏曲第2番ヘ短調作品21』 ショパン
第1番ホ短調より、先に作曲されたのですが、第1番のほうが先に出版されたので、第2番になっているとのこと。
若いショパン先生の、はかない恋の物語が潜んでいるとされる(特に第2楽章)作品です。
なぜか、当時から、第1番ホ短調のほうが、人気があったようで、出版の順番にも影響したかもしれないとのこと。
とは言え、この第2楽章は、正直、単純ではないです。
結果論ですが、なにか、破局の予感のような、ざわめきも感じられまして、恋愛にウキウキになってるのとは、ちょっと、違うような………恋には破局の味がする。いや、しない方もあるのでしょう。
ショパン・コンクールでは、第2番を弾いたら勝てないとかのジンクスがあったらしいですが、それは、すでに、打ち破られていると。
一回打ち破られたら、ジンクスではない。
オカルト的ではないとしたら、やはり、演奏効果が、ホ短調のほうが、華々しい感じがあるかなあ。
しかし、第2番のほうが好き!
という方も、かなりあると思います。
ただ、チャイコフスキーさまの、第1番と第2番より、曲の性格自体はよく似ています。
ペートーヴェン先生の、第4番と、第5番のように、逆に近いものでは、まして、ありません。
あえて、申し上げますと、第2番のほうは、ちょっと、線が細く、かなり、神経質です。
第1楽章の主題自体が、そんな感じがある。
第2楽章は、天才ショパンさま独自の世界で、やましんごときが、なにかを言える種類の音楽ではありません。
第3楽章は、フィナーレに入るまえに、ファンファーレを鳴らしたり、工夫もしています。
協奏曲の最終楽章は、舞曲的なものになる場合が多くて、ショパン先生にとっては、ポーランドの民族音楽を取り入れるに、ふさわしい場所です。
第1番、第2番、どちらにも、終楽章には、その要素が入っているとされます。
また、第2番は、いくらか、微笑みを湛えている感じもします。
ショパン先生の場合は、たとえば、シューマン先生のピアノ協奏曲(1845年)なとと比較しても、あくまで主導権は、ピアノにあります。
このあたりは、オーケストラの扱いが下手なんではなくて、こうでなければならなかった、と、思うべきかな、と、どしろとの、やましんは思います。はい。
それに、シューマン先生の15年くらいまえに、書かれていたのは、やはり、ちょっと、驚きです。
ベートーヴェン先生のピアノ協奏曲第5番は、1809年から10年あたりに完成。
ベートーヴェン先生が亡くなったのは、1827年です。
翌年1828年には、シューベルト先生が、若死にしています。
なので、作曲は、ベートーヴェンさまと、シューマンさまの間くらいの時期ですが、ベー先生、シューベ先生の時代からすぐあとですから、やはり、びっくり。
でも、時代の流れが、早いです。
なお、フンメル先生のピアノ協奏曲(とくに、第3番)に、注意してみるのも、興味深いです。(ショパン先生が、似てるかしらと、気にしたらしいとか。)
1829年~30年の作品。
・・・・・・・・・うつ 😭 😌🌸💕 😭 うつ・・・・・・・・・
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