第787話 『フランチェスカ・ダ・リミニ』 チャイコフスキー

 ダンテさまの『神曲』のなかにある、一種の神聖なる不倫、をテーマに、チャイコフスキー先生が一気に書いた、くらあい、救いがない、どうしようもない、実質うつうつ音楽。


 冒頭部、ベースのうなり声が、『やましん、しね。地獄へどうぞ』と、くりかえすのです。


 お腹を抉られる感じがして、こあい。


 中間どころでは、チャイコフスキー先生らしい、甘い音楽が顔を出す場面もありますし、破滅を示す音楽も、なるほど、木管楽器の動きなど、チャイコフスキー先生に間違いない。

 

 スラブ行進曲の断片が聞こえたりもするような。


 いくらか、ベルリオーズ先生に接近している感じもしますが………


これは、ほとんど、やましんには、癒しにはならない、強迫的音楽でありますし、最後は、もう、絶滅。


 しかし、チャイコフスキー先生にしては、ひじょうに、思い切った音楽で、革新的といっても良いような、やり残し感がない、やっちゃった系作品。


 やましんが聴いているのは、ムラヴィンスキー先生の、かなり、早めのテンポをとる演奏で、感情に流されない分、辛さは、ちょっと少なくなるかも。


 初演は、1877年3月10日。


 指揮は、ニコライ・ルーヴィンシュテインさま。



・・・・・・・・・うつ  👹 ♨️ 😈  うつ・・・・・・・・・・・・ 

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