第743話 『キリストの幼時』 ベルリオーズ


 これがまた、非常に良い音楽の集合体です。


 ベルリオーズ先生は、『幻想交響曲』や『ファウストのごうばつ』あたりのイメ―ジから、ちょっと、巨大で、オカルトっぽい感じがあるのですが、どうしてどうして、これは、非常に美しく、じゅわじゅわな、なかなかの癒し度がある作品です。(個人差あります。)


 これを見逃すのは、もったいないです。


 たしかに、超有名な場面があるわけではないかもしれませんが、じっつに良い。


 もとも、規模は、やはり、でかい。


 とはいえ、3部構成で、一時間半くらいなので、とてつもなく、でかい、わけでもありません。


 最初、1850年に、一部分だけ、昔の他人名義で発表し、好評だったので、全体的に作曲され(なんだそりゃ)、1854年に、こんどは、ベルリオーズ先生名義で、全曲初演されたとのこと。(むかしは、ひとさまの名前で、とりあえず発表するケースは、わりに、あったらしい。クライスラー先生も、やっていたとか。)


 おはなしは、まず、ヘロデ王が、夢の中で告げられたとされた予言により、幼児を皆殺しにせよと、命ずるお話しと、聖ヨセフと聖マリアが、逃亡するお話し。(映画にも描かれた有名なお話し。マタイ伝。)ただし、やましんは、親しく読んだわけではないです。すみません。


 第1部第5曲の、聖ヨセフと聖マリアの二重唱は、たいへん、魅力的です。


 『エデンの東』の、テーマに、雰囲気にております。

 

 また、フルート吹きに、興味深いのは、第3部にある、『二本のフルートとハープのための音楽』です。


 声楽が入らないので、ここだけ聞くと、純粋なフルート作品。


 ベルリオーズ先生は、当時、まだ出来立ての、新しい、ベーム式フルートがお気に入らなかったらしいとか、聞いたような。


 ワーグナー先生も、キライだったらしい。


 意外と、保守的なんですね。


 まあ、新しいものは、嫌われるのが普通です。


 やましんなんか、職場でお弁当注文するのに、いちいち、パソコン様に入力に行くのがキライだったです。(とうじは、まだ、回線ができてなくて、わざわざ、パソコン様に、えっちらおっちら、順番待ちして、入力しなければならなかった。めんどくさあ。なんで、機械に使われるんだ、とか、ぼやいておりました。やなやつですな。いまだに、パソコン様は、信用仕切れないです。どこか、怪しい。)


 それは、ともかく、ベルリオーズ先生にあっては、貴重な作品。


 それにしても、『ファウストのごうばつ』が、1846年完成ですが、同じ作曲者さまというのが、ちょっと、ショックな気もいたします。


 ベルリオーズ先生、おそるべし。


 やましんが、聴いているのは、インバル先生の全曲盤と、マルティノン先生の全曲盤からの、抜粋盤。




・・・・・・・・・・うつ  👼  うつ・・・・・・・・・


 


 


 

 


 


 


 


 


 

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