第713話 『交響曲第4番 作品60』 シマノフスキ


 シマノフスキ先生(1882 ~1937)は、ポーランドの貴族の出。


 1917年に、ポリシェヴィキにより自宅が襲撃され、略奪や、ピアノの破壊などされ、かなり、落ち込んでしまったようですが(シベリウス先生も、赤軍による家宅捜索を受けているので(1918年)、あちこちで、そうした事態はあったのでありましょう。)、この作品は、よっつある交響曲の、最後の作品で、1932年に完成。


 『シンフォニー・コンセルタンテ』(協奏交響曲)と、なまえが付けられていることからも想像されるように、ピアノの独奏が入りますが、ご自身がソロをする考えで書かれたようです。


 全体は、ふたつの楽章からなりますが、第2楽章は、ゆったりした部分と、激しい終盤とに分かれています。


 第1楽章は、なかなか、微妙な味わいがあり、なんとなく、民俗色が漂うような、また、どこか、バルトーク先生みたいな雰囲気もあったり、プロコフィエフ先生味が、ちょっとしたり、シマノフスキ先生以外の誰でもないものでもあり、で、なかなか、美味しいです。


 あ、そう、どこか、スクリャービン先生みたいな、神秘的な雰囲気もあり。


 バラエティーに富んだ、色んな色彩が交錯します。


 万華鏡みたいな感じがあります。


 あまり、長くはなく、10分にも足りないくらいで、短め。


 第2楽章は、15分に足りないくらいですが、さいごは、それこそ、プロコフィエフ先生みたいに華々しいです。


 シマノフスキ先生は、なんとなく、地味な印象がありますが、この作品など、結構、派手目で、たいへん、面白いです。


 中間の、アンダンテ・モルト・ソステヌート(え、ご自分で、お確かめください。)は、なかなか、みすてりあす。

 

 ご本人には、かなり厳しい晩年だったようですが、シマノフスキ先生、すごいよ。恐るべし。


 ぜひ、機会をみて、どうぞ。


 


 ・・・・・・・・うつ  😱 うつ・・・・・・・・・・



 


 

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