第670話 『ピアノソナタ第8番ハ短調作品13』 ベートーヴェン
やましんは、へそ曲がりで、しかも、180度以上曲がってるとか、小学校の先生からは、クラス仲間の前で、なんども言われて、ひどく笑われたものであります。
いわゆる、余所者であったことが関係するのかどうかはわかりませんが、たぶん、個人的なことでしょう。
そのせいがあるのか、もともと、そうなのか、さらにひねくれまして、いま、流行ってるものとか、こととかには、仕事上、あるいは、演奏上必要な場合は別として、いっさい、近寄らないことにいたしました。
なので、それこそ、流行歌とか、テレビスターというかたに関する情報は、あまり、持たなかったのです。
せいこちゃんや、ももえちゃん、なんとかズ、とか、ブルース・リーさまとか、なにも知りませんでした。
ただ、久保田早紀さまと、谷山浩子さまは、個人的に音楽が素晴らしいとおもったので、例外的に、LPアルバムやCDを揃えたりしておりました。はい。
ブルース・リーさまは、歌手だとおもっていましたし、あむろさんさえ、しらなかったのですから。
いまも、歌謡曲や、ポップス系の音楽は、『紅白』でおおかたの情報を仕入れておりまして、それ以外は、たまたま、ラジオで(ラジオ自体は大好きです。)聞いて、とか、古書店あたりの有線で聞くと、いうくらいです。
あとは、楽器の先生の配偶者さまが、かなり、名高いポップス系の歌手さまでありますので、ライブを聞くことがありますが、最近は、コロナさんが怖い(感染したら、重症になりやすいそいんがあるので。)ことも、事実だし。
ラジオでも、たまに、おあ、この、ひと、いいな。
と、思うことはあります。
しかし、現状で手一杯ですから、これ以上、ポピュラー系の音楽を、さらに追いかける理由もないですし。
で、このソナタは、ベートーヴェン先生のすべての作品のなかでも、一二を争う人気があり、おかげさまで、やましんからは、わりと、ほっとかれておりますが、やましんがどうのこうのと言えるわけもなし。
第1楽章冒頭は、若きベートーヴェン先生が、かなり、意表を突く和声で、聞き手を威嚇して始まります。
2小節目、3小節めには、減七の和音というものを持ってきて、かなり、不安な心理状態にさせられます。(属七の根音が半音高くなり、減七度に、されているというもの。)
ちょっと、出そうな、和音ですな。
この、序奏部から、主部に移る、その移りゆきが大変に素晴らしい。
たしかに、学生時代には、よく、ルドルフ・ゼルキンさまのレコードで、聞きました。
いま、鳴っておりますのは、その、CD。
レコードの、ぷつぷつ音が懐かしいです。
第2楽章は、それこそ、超有名曲でありまして、ジャンルを越えて、あちこちで使われる旋律であります。
ベートーヴェン先生の書いた旋律では、これが、一番人気があるのでは?という方もあるようですが、やましんは、人気があるとは思いますが、一番かどうかは、あやしいと思います。
たぶん、クラシック音楽のコアなファンは、それでは、納得しないだろうな。
そりゃ、『ヴァイオリン協奏曲』の第1楽章の第2主題だろ、いやいや。ピアノソナタ第7番の第3楽章がよい。いやいや。それは、第9交響曲の第3楽章の、ふたつ目の主題だろ、いやいやあ、27番のソナタのお、………………
てなわけで、収拾は、まったく、つかないでしょう。(あんたの、好きな曲ばかりだろ?あははははは。)
第3楽章は、むしろ、やましんが一番このソナタの中では、好きなところです。
冒頭の疾走する主題は、まことに、素晴らしいと思います。
『悲愴ソナタ』という、呼び方が定着しておりますが、これは、ベートーヴェン先生ご本人が、言ったらしいですが、日本語の意味合いが、あまり、しっくり行かない気がします。
もっと、じゅんわり、しんわりした(何語?やましん語です。じゅんわりより、心理的湿度が、少し低い)意味合いが入っていて、やはり、『うつうつ』音楽の領域にあり、深い、癒し度がありますが、同時に、ある種の危険性をはらんでいるのです。
取り扱い要注意の作品。
・・・・・・・・・・・・うつ 🌇 うつ・・・・・・・・・
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