第667話 『エレミアの哀歌』 タリス

 トマス・タリス先生(1505ころ~1585)は、イギリスの名高い作曲家さまのおひとり。


 1505年といいますと、室町時代です。


 織田信長さまが生まれたのは、1534年でありまして、亡くなったのが1582年といいますから、タリスさまは、ちょうど、その時代であります。


 80歳辺りまで長生きされたのが、タリス先生のまずは特長。


 1534年に、最高権令がだされ、ローマ教皇の権威は否定され、イギリス国王の宗教的な絶対的権力が確立された時代。


 音楽に対しても、分かりやすい言葉を使うようにとか、注文が付いたようで、そうなると、あまり、複雑な体位法の作品は避けられるようになり、タリス先生も、次第に簡潔な作風に移っていったようです。


 王室からのおぼえもめでたく、さいごまで、かなり、恵まれた待遇だったようであります。


 お弟子さまには、ウィリアム・バード先生(1543、44?~1623)がありまして、こちらも、王室音楽堂に仕えた名人さまで、いまも、たいへん、イギリスで尊敬される方。


 『預言者エレミアの哀歌』は、旧約聖書から出ているようでありますが、この、タリス先生の作品は、たいへんに、美しい。


 やましんが聴いておりますのは、ちょっと古くなりましたが、アルフレッド・デラーさま指揮のデラー・コンソートによる、1969年の録音。


 第1章の、第1、第2節が第1曲。


 第3節から、第5節が、第2曲になっております。


 いつも思うのですが、なんで、こうした音楽にしても、様々な絵画にしても、このような美しい作品が書ける人類が、残酷な戦争や争いや見せしめを、なんで、やめられないのかは、またく、不思議。不可思議。摩訶不思議。




・・・・・・・うつ  😇  うつ・・・・・・・・・・

 


 

 


 

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