第665話 『秋の月』 瀧 廉太郎

 もともとは、1900年に書かれた、『組曲四季』の中にあった作品で、本来は、混声4部だったものを、山田耕筰先生が、独唱曲に編曲したとのこと。


 日本歌曲の傑作のひとつ。


 歌詞は、瀧廉太郎先生(1879~1903)、ご自身が書いたもの。


 なかなか、凝った音の使い方をしていて、必ずしも歌いやすいとは言えないところが、素晴らしい。


 やはり、多少、練習しないと唱えないところが、『歌曲』というべきものでありますな。


 たいへんに深い詩情が歌い込まれていて、なかなか、美しくも、うつうつな風情が素晴らしい。


 これこそ、秋。


 なお、『組曲四季』には、『花』が含まれていました。 


 この対照的な在り方が、瀧廉太郎さまの、天才の証なんでありましょう。


 ただし、こちらは、原曲は、二重唱なのが、また、たいへんに、興味深いです。


 なお、日本歌曲の第1号は、やはり、1900年の『荒城の月』で、あの、三浦環さまが、初演しています。



・・・・・・・・・うつ  🍃 うつ・・・・・・・・

  

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