第596話 『美しい5月に』(歌曲集『詩人の恋』より) シューマン
シューマン先生の代表的な歌曲集の、第1曲め。
天才シューマン先生以外には、書けないお歌なのだと、思います。
ピアノの開始から、いったい、どうやったら、この、歌いはじめの音、さらに、フレーズが出てくるのか、まったく信じがたいような……
まるで、別世界のようなのに、でも、なぜだか、ピアノとお歌が、絶妙に絡み合い、最高のお味を醸し出すのです。
すっごく、不思議。
これは、シューマン先生が、そのように書いた訳ですが、和声が終結しないのですね。
なので、なんとも、じれったいくらいの、憧れても、憧れきれない、どうしようもない気になってしまうことになると、いうことのようです。
🌺
どにもならないくらい、美しい5月に、つぼみがいっぺんに開いたら、詩人のなかには、恋が芽生えるのです。
そうして、それを、打ち明けるのです。
🌸
残念ながら、こうした恋は、うまく行かないのが、定めみたいなものです。
しかし、シューベルト先生の、『冬の旅』のような、手におえない悲劇性はないような。
詩はハイネ先生の書いたもの。
やましんは、さいごまで、聞ききれない。
まあ、ドイツ語は(も)わからないですが、シューマン先生の音楽は、やましんの小さなコップからは、すぐに溢れてしまい、すくえない。
シューベルト先生の場合は、もっと、客観的なところが、つまり、突き放したようなところがあるのですが、シューマン先生は、どっぷりとくるので、逃げ場がない感じ。
内臓が、ひっくり返しになり、出てくるような。
これは、癒し、というよりは、いじめに近いかもしれないです。
・・・・・・・・うつ 🌸 🌺 🌻 🐽🌹 🌻 🏵️ うつ・・・・・・・・
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