第586話 『チェロとピアノのための3つの小品』 ツェムリンスキー

 ツェムリンスキー先生(1871~1942)は、必ずしも、一般からよく知られているわけではなく、また、一般受けするわけでもないように、やましん、勝手に思ったりしましたが、結局は、聞かず嫌いなだけなんだと思います。


 一番よく知られているのは、『叙情交響曲』で、マーラー先生の『大地の歌』の向こうを張ったような作品ですが、こちらは、中国ではなく、インドのダゴールさまから歌詞をとっております。


 やましん、これは、まだ、消化不良であります。


 で、この標題の曲は、1891年、二十歳あたりの作品とのことであります。


 全体で、10分かからない、聞きやすい、ロマン派的な作品。


 ツェムリンスキー先生、最初は、ブラームス先生の推薦で、世に出た方でありまして、そういう感じの、なかなか、親しみやすい良い作品です。 


 チェロといいます楽器は、その、お腹に響く音響が、じわっと、マッサージをしてくださるような気がする楽器です。


 聞いていたら、多少、お腹が、引っ込まないかしら、と、思いますが、まあ、そこまでは、無理かな。


 ツェムリンスキー先生には、イ短調の『チェロ・ソナタ』がありまして、これも、なかなか、じゅわじゅわ感がある良い音楽です。


 深い森の中から響く、ブラームス先生の残響が残る作品。


 これは、いつか、また。


 ツェムリンスキー先生、人生そのものは、必ずしも、栄光溢れるものではなかったみたいで、教えたこともある、シェーンベルク先生は、アメリカでも、有名人になりましたが、ツェムリンスキー先生は、やはり、アメリカに亡命はしたけれど、さっぱり注目されることもなく、さびしく、人生を終えたようです。


 ツェムリンスキー先生、アルマ・シントラーさまとお付き合いがあったようですが、結婚には至らず、アルマさまは、マーラー先生と、結婚することに、なりました。


 アルマさまは、なかなか、したたかなかたですから、良かったのかも。余計な、お世話ですね。


 いずれ、アメリカ社会は、必ずしも、天才でも、常に成功をもたらしたわけではないようです。


 お気の毒です。


 もっと、聞いて差し上げましょう。




 ・・・・・・・うつ  🐼 うつ・・・・・・・・・・・・・・



 

   

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