第425話 『ピアノフォルテ協奏曲変ロ長調』 アントニオ・サリエリ 

 もちろん、あの、サリエリ先生(1750~1825)であります。


 サリエリ先生は、ベートーベン先生や、シューベルト先生、フンメル先生、リスト先生など、多くの優秀なお弟子さんを育てました。


 モーツァルト先生から見ると、圧倒的実力者であり、サリエリ先生が、モーツァルト先生から妬まれることはあっても、その逆は、ちょっとありそうにないようです。


 現在も、お名前はよく知られますが、なんだか、モーツァルト先生暗殺の黒幕にされたり、おまけに、作品自体は、あまり聞く機会もなくて、それは、ちょっとばかり、お気の毒です。


 この、ピアノ協奏曲(曲名はCDの表記に従いました。)は、たぶん、1773年の作品だろうとされます。


 アマチュアのかたを念頭に書かれたらしく、名人芸を披露するタイプの作品ではないですが、サリエリ先生、良い音楽かくじゃないですかあ❗


 第1楽章の第2主題なんて、なかなか、じゅわじゅわ感がいっぱいです。


 集結部分も、なんだか、モーツァルト先生の、『フルートとハープのための協奏曲』の雰囲気を、彷彿とさせるものがあります。(特別な雰囲気です。)


 第2楽章は、楽章自体が、じゅわじゅわです。


 第3楽章は、モー先生も、よくやった、変奏曲形式の楽しい楽しい音楽です。


 ふしまわしが、なんだか、懐かしい。


 多少、古風なのかもしれませんが、確かに、モーツァルト先生と、共通する語法があり、時代の音楽だったのでしょう。


 モーツァルト先生は、もちろん、だれより、素晴らしいですけれども、語法的には、語弊はあるかもしれませんが、ベートーベン先生のような、『革命的音楽』を書く人、と、言うのでは、ないように思います。


 サリエリ先生、作品の主体は『歌劇』です。


 それが、ちょっとやっかい。


 『歌劇』の上演は、大変ですから。




・・・・・・うつ 🏅 🏅 🏅 うつ・・・・・・・・・・・・・・・・


 

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