第426話 『フルート協奏曲』 その1 尾高尚忠

 この作品は、『レア音』で、一度ご登場頂いておりますが、今回、特に再登場をお願いいたしましたのであります。


 それは、いつものごとく、真夜中にさ迷いながら(自分の部屋で)、昔のビデオを見ておりましたところ、東日本大震災から半年後の状況をリポートしたNHKの番組のあとに、NHK交響楽団の首席、神田先生がソロをなさった演奏の番組が出て参りまして、その恐ろしいほどすごい演奏を、見て、聴くにつけ、(何の苦も無く、かるがると、吹いてしまわれるので、あぜん。神田先生には、おそらくその時期に、一回だけお目にかかった(ま、やましんからすればですが)ことがございますが)、これは、やはり、もう一度、時間も経ったことでもありますし、『うつうつ』としても、やはり書いておかなければ、と、勝手に思った訳であります。


 尾高尚忠さま(1911~1951)は、名指揮者、尾高忠明さまのお父上にあらせられます。


 1948年に、現在は指揮者として名高いですが、名フルーティストでもあった、森正さま(1921~1987)のために、『フルート小協奏曲』として書かれまして、森氏により、初演されました。


 その後、1951年に、大編成オケ用に改作が進められましたが、あと一歩というところで、お亡くなりになってしまい、林光さまにより完成され、その、改訂版の方は、山田和男さまの指揮、吉田雅夫さまのソロで、初演されたのだそうです。


 さらに、吉田先生によりレコードに録音されまして、やましんが、10代から、盛んに聞いていたのは、その、歴史的な名録音であります。(最近、ライブのCDも出ています。)


 やましんみたいな、あまり(さっぱり)上手くないアマチュアにとっても、やはり、どうしても、『演奏する』という観点から見てしまうところがございまして、そうすると、その、とてつもない技術的な恐ろしさが目に、いや、頭に、浮かんでしまうのであります。(ま、目の前にピアノ伴奏版の楽譜がございますが・・・こ、こわい!)


 これは、しろとには、非常に演奏が困難な、難曲です。


 しかしながら、聴く側に徹しますと、これがまあ、なんとも、『じゅわじゅわ』な、『癒し効果』も実に高い、音楽なのであります。(個人差あります。)


 書かれた時代を考えると、かなり、ロマンティックでもありますが、日本的というよりも、アジア的、アジア的というよりも、東洋的、でありながら、やはり、日本的な面もちもあり、でも、それが主体ではなく、もっと、広く、世界に通じる音楽なのであります。


 日本製の、しかも、20世紀を代表する、『フルート協奏曲』のひとつ、と、いって、良いと思います。


 そこで、ここはじっくりと、第1楽章から、あと3回に分けて、ゆるゆると、書いてまいりましょう。


 ただし、ここは『うつうつ』でございまして、楽曲のアナリーゼをするような力は、やましんにはなく、あくまで、『うつうつ』の範囲(癒し度を探る)でのお話しでございます。





   ********** うつ 😢😢😢 うつ **********


 

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