第417話 『ファンドの庭』 バックス

 バックス先生(1883~1953)は、モーツァルト先生クラスの天才だったかもしれません。


 しかし、時流の流れが、あまり味方してくれなかったか、ながく、ほっとかれてしまいました。


 20世紀も終わり近くになり、交響曲全集がCDになったりして、復活の兆しが現れたのでありますが、大人気とまでは、なかなか、ゆかないようであります。


 わりと、よく知られるのは、交響詩『ティンターゲル』と、いうあたりとか。


 ときに、こちら、『ファンドの庭』とは、何かしら?


 『ファンド』と、いわれると、なんだか、お金の集まる組織かしら?


 とか、思いますが、これは、またく、関係ないらしい。


 そもそも、固有名詞であるようです。


 アイリッシュ・サーガ、つまり、アイルランドの神話に登場する、海の王様の娘さんらしいです。


 バックス先生は、ロンドン生まれですが、アイルランド系であったことから、ケルトの文化に興味を持って、創作に反映させたようなのです。


 『交響詩』のような感じもしますが、特に具体的な、プログラムがあるわけではないようで、基本的には、絶対音楽として、聞いてかまわないのではないかしら。


 始まりあたりは、ちょっと、どろどろ、みたいなかんじもありますが、だんだん、なんだか、よい雰囲気になり、癒し度も、上がって行きます。(個人差あります。)


 イギリスの作曲家さまの作品は、わりあい、なかなか、焦点が合いにくいかんじがあるのが、むしろ普通でありまして、それが、良いところなのです。


 物事の捉え方が、わりと、余裕があると申しますか、さすがは、現代文明発祥のお国柄で、なんか、せかせかしがちな極東の小国より、ふところの深そうなところを垣間見せますな。


 たいへん、興味深いのは、北欧の音楽に非常に共感を示してきたのは、イギリスのみなさまです。


 日本人も、わりあい、北欧音楽が好きです。


 しかし、歴史的な環境の影響があるのか、日本人にはイギリスの芸術音楽と、アメリカの芸術音楽を、無意識に、ドイツ、オーストリア方向のそれより、低く見ようとする傾向があるようです。


 ま、実際に、ヘンリー・パーセルさま以降、なかなか、大作曲家さんが、現れなかった、という、悩みは、あったようですが。😞🌀


 しかし、19世紀後半になると、エルガー先生あたりを、筆頭に、立派な作曲家さんが、たくさん出てきました。 


 やましん、えらそなことは、言えませんのでありまして、もすこし、イギリス音楽を楽しませていただきたいな、と、思います。




 ・・・・・・・うつ  🌊 🌊 うつ・・・・・・・・・・・・・


 


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