第387話 『交響曲第1番ハ短調』 ラングストレム

 トゥーレ・ラングストレム先生(1884~1947)は、スウェーデンの作曲家さん。


 基本的には、作曲家であるよりも、詩人でありたかったらしい。


 なので、作品の中核は、おうたと、ピアノ曲。


 1884年に生まれて以来、おおかた、ストックホルムに在住していたとのこと。


 おうたの先生として知られていたんだと。


 ただ、短期間だが、ベルリンで、大家プフィッツナー様に学んだことがあるのだそうです。


 新聞に批評をかいたりもしており、1922年から25年までは、エーテボリ交響楽団の首席指揮者もしていたよし。


 歌曲が、約300曲。歌劇が3つ。


 交響曲が4つ。


 交響曲は、CDで全集に、なっております。(CPOレーベル)


 ただ、本日、やましんが聴いてるのは、スウェーデンのスターリング・レーベルから昔出ていたCDであります。


 リーフ・ゼーゲルシュタム様指揮の、スウェーデン放送交響楽団。


 頭から、どかんと、なんとなく、悲劇的な趣で始まります。


 この曲には『Augusut Strindberg in memoriam』という題名が付いているので、劇作家のストリンドベリさまの思い出に捧げられたのでありましょうけれど、全体的に、緊張感が強く、かなり、『うつうつ』なのが特徴みたい。


 ラングストレムさまは、なんども、ストリンドベリさまと会っていたようですし、オペラの題材もいただいたようです。


 ただ、ラングストレムさん自身は、こいつは『表題交響曲』じゃない、と言っていたらしい。


 おもうに、ラングストレムさんが観た、ストリンドベリという存在から得た、音楽的な観想のようなものなのかも。


 いや、有能な画家が、人物像に、その人物の本質を捉えようとしたような意味のことを、音楽で行ったのかもしれないし、もっと、言葉や絵には、とうてい、ならないであろうことがらを、音楽で表現したのかも。(さっぱり、わからん!)


 いずれにせよ、甘い香りの音楽とは、ちょっと一線を画しております。


 しかし、にもかかわらず、なかなか『うつうつ』なのですなあ。


 そこんところは、まあ、聞き手の個性でもありますから。


 北欧の音楽史のご本に、埋もれてしまうのは、あまりに惜しい作品。


 音楽は、音にならなきゃ、最終的には意味がなさそう。


 なお、なんとなく、ちょっとだけ後輩の、アッテベリ先生(1887~1974 長生き~~~。やましんが、高校生のころは、まだご健在だった。)の音楽に、似てる感じもあり。


 これは、共通の土台があったからなのかな?




 ******** うつ 🌊 🌊 🌊 うつ ********










 



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