第224話 『交響的練習曲 作品13』 シューマン
この作品の形式分析などは、やましんの能力をはるかに超越してしまっている音楽です。
主題と、変奏曲と練習曲が融合された作品。
シューマ先生の代表作のひとつであります。
しかし、『うつうつ』的にみれば、まずは、主題自体が、たいへんな、じゅわじゅわ感を伴う良い調べなのであります。
いささか、後のサン=サーンス先生の『ピアノ協奏曲第2番』(1868年初演)の『第1楽章』の主題とかなり共通するように思われまして、サン=サン先生ほどの大ピアニストが知らないはずはなく、なんらかの思い入れがあったのかなあ・・・とはやましんの勝手な妄想であります。
1834年の作品と言う事で、シューマ先生、まだ元気だった時代かな。
しかし、有名な大ピアニストである奥様の、付属物のように扱われたりとか、なかなか、亭主関白なシューマ先生ご本人としては、ストレスが溜まる事情もあたらしいです。
確かに、演奏家は、きっかけが出来れば、実力さえあれば、良くも悪くも、ストレートに評価されるとしても、作曲家といいますものは、なかなか『自分は作曲家です!』と主張しても、『あら、どのような曲をお書きになったの?』と言われますと、もしすでに傑作を書いていたとしても、さっぱり人気が無ければ、その道の専門家以外には、なかなかわかってもらえないものでありましょうし、シューマ先生ほどの方でも、出世はけっこう大変だったようです。
映画『アマデウス』で、(それ自体はフィクションですが)サリエリ先生が、尋ねてきた聖職者の方に自分が書いたものを一生懸命に紹介する場面がありますが、あまり冗談にはならない場面かもしれないです。
まあ、いまとなれば、いかにも、これこそシューマンさん! と言うべき傑作ピアノ曲。
最後は、カッコよく終結する、大変結構な『うきうき』音楽です。あれ?
********** うつ 🎹 🎹 🐭 🎹 うつ **********
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