第172話 『エン・サガ』 シベリウス
シベ先生、2曲目の出世作品。作品番号は『9』
先輩の作曲家・指揮者の、カヤヌス大先生から、小さな気の利いたアンコール用作品を、くらいで依頼されたのに、出来た作品は20分以上かかる大曲でした。
『エン・サガ』は、日本では『伝説』くらいに翻訳されておりますが、『クレルヴォ』とは違って、特に具体的な物語は持たない、抽象的な作品であります。
しべ先生も、そのようにおっしゃっていたようであります。
ときに、いま聞くこの曲は、1902年にベルリン・フィルで演奏するために改訂したバージョンが使われることが通常であります。
大変、すっきりとした内容になっていて、つまり、普遍的に聞きやすい作品になったと言うべきでありましょう。
しかし、ものごと、あまり、すっきりしすぎると、面白みというものが減退することがあるものです。
多少、ごたごたと、混み入っているほうが、なんとなあく、わくわくするものですから。
そこで、この曲も、オリジナルの1892年バージョンの方が、(比較したら)確かに未整理なところがあるにしても、面白いと言うことでは、なんとなく、より面白い感じが、やましん、勝手にするのです。
山川渓谷、またまた落とし穴とかがたくさん配置されており、より三次元空間映像的なコントラストがあり、はらはらします。
普段聞くバージョンには、ついぞ出て来ない音楽的場面がありまして、確かに、それがいささか浮き上がっている感じはあるので、シベ先生が改定時に削除した理由は、まあ、わかるのですが、逆に言えば、現行バージョンには、なんとなあく、『整い過ぎているなあ・・』という感想が昔からからあったやましんとしては、『なあるほど、実は、こうだったのかあ!!』と、納得してしまうところがあるのです。
スウェーデンBISからは、両方の録音がCDで出ています。
関心のある方は、聞いてみてください。
あ、なお、高校生時代から、若い時代は、やましんにとって、大変によい癒し音楽だったということを、付け加えておきます。はい。(最近は、ちょっと、うっとおしかったけど、原典版にて復活!)
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