第157話 『ピアノ・ソナタ第1番~第4番』 サルメンハーラ
不思議な不思議な音楽なんです。
エルッキ・サルメンハーラ(1941~2002)先生は、フィンランドの作曲家さんです。
初期には、モダニズムを推進していたようですが、1960年代後半からは調性音楽に戻っていったようであります。
ピアノソナタは4曲あります。
第1番・・・1965年~66年
第2番・・・1973年
第3番・・・1975年
第4番・・・1980年
ピアニスティックと申しますか、『こりゃあ、ピアノだあ~!名人芸!』と言う感じがどかっとするのは『第1番』。
『第2番』と『第3番』は、やましんにとって、程よい、いや、いささか不可思議な『癒し』を提供していただける作品で、雰囲気的には、ノルウェーのシェラン様の『ヴィラルコーン』あたりと共通するような世界でありまして、つまり、いささか昔風に言えば、『異色のファンタジー世界』における創造作品という感じ。
そこから独自の進化を遂げた『進化系』音楽なのが『第4番』と、まあ、そういう感じですな(感じです、感じ!)
北欧の音楽には、間違いなく独特の共通した『背景』というものがよく見られるように思います。
フランス風だったり、ドイツ風だったりすることはあっても、どこか、そうした個性が浮き上がるわけです。
これは、たとえば、ある日本の作曲家さんが、めいっぱい欧州風に書いたつもりなのに、(どなただったか忘れましたが)、『『いやあ。エスニック、日本的ですなあ。』と言われてしまうんです』と、おっしゃっていたことを思い出させます。
かつて『カルミナ・ブラーナ』の(カール・オルフさまの代表作)合唱の練習をしていた際、指導者さまから『ふん、やはり君たち日本人ですなあ、どうしてもそう言う発音になるんだよな・・・直さなくては。』と、言われたりしましたが、まあ、『そういうような』ものなのでしょうか。
もちろん、すべてがそうだと言うのでもないでしょう。今や、国際化が進んでおりますから。
ま。しかし、サルメンハーラ先生についても、やはり、独特の北欧の雰囲気というものは、実際あると思います。
音の使い方や、リズム、ハーモニーの使い方、音の隙間(空間)の雰囲気、様々な要素があると思います。
しかし、聞き手の『勝手な思い込み』という側面も、無いとは言えません。
こうしたものは、実証的な実験があると興味深いのですけれど。
しかし、サルメハーラ先生の作曲家としての人気は、後半生、あまり盛り上がらなかったようです。それは、ちょっと残念なような。
この、4曲の『ピアノソナタ』を聞いていても、それはかなり、もったいない感じなのです。
まあ、『うつうつ』等は、やましんの能力から言っても、学問的な分析をしようなどとは、いたしては、おりません。はい。
なお、サルメンハーラ先生自体には『音楽学者』としての大きな側面、業績があるのだそうであります。(『フィンランドの音楽』1997 オタヴァ出版印刷所)
かつて日本でも、その1997年あたりに出されたCD集『フィンランドの作曲家の個展シリーズ』にも、サルメンハーラ先生は、残念ながら含まれていませんでした。
そうした世間的なことはともかくも、やましんには、貴重な『癒し』を下さる音楽であります。
なお、CDの写真を見ていても、どうやら、ねこちゃん😹を大切になさっていたのかな、と思います。
やましんが聴いているのは、『FC-RECORDS FCRCDー9707』です。ピアノ独奏は、ユオニ・ソメロさま。
********** うつ 🐈🐱🎹😹 うつ ************
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