第156話 『ピアノ四重奏曲ト短調K.478』 モーツァルト
曲そのものは、やましんがどうのこうのと言う余地などまったくない超有名曲であります。
1785年10月16日という、日付のある曲。
ト短調という調は、カクヨム的にあえて言えば、異世界的調性です。
もう少し、一般的に言えば、大変にシリアスで、厳しい調性です。
あれ? 全然逆のように言っているかしら?
ま、この矛盾こそが、ト短調の極意なのだ!
なんて言うのは、やましんの、たわごと。
とはいえ、地獄の責め苦を、見学コースから直に眺めているような第1楽章。
その衝撃を、なんとか静めようとしてはいるけれど、複雑な心境を、ひとりでは、もう持ちきれなくなりそうになっている第2楽章。
まったく、その経過を無視したかのように、楽しく駆け回る第3楽章。
『牛若丸』のお歌に良く似た旋律が、あまりに素晴らし過ぎで、それがなぜか、表向きとは違う、はかない哀しみさえ感じさせるのです。
明るく楽しい終結。
明らかに、矛盾したものを内部に抱え込んでいる、しかも底無しのブラックホールの中に通じているような気にさせる、たいそう、魅力的な作品であります。
生きてるうちに、聞かなきゃ損な、モー先生大傑作のひとつ。
・・・・・うつ 🌉⚔️🌉 うつ・・・・・
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