第155話 『レクイエム』 クレーク

 以前一回だけ、登場して頂いたことがある、エストニアのキリルス・クレーク先生(1889~1962)。


 これは、クレーク先生の代表作品であります。


 歌詞は、ラテン語のテキストをエストニア語に翻訳したもののようです。


 入祭唱の頭から、ビックベンの鐘の調べが出てくるので、それは、ちょっとびっくり。


 人生の、来るべき時を象徴させているのかもしれません。


 しかし、その続きの合唱は、なんと美しいことでしょう❗


 さすが、合唱王国です。


 『怒りの日』の冒頭も、グレゴリオ聖歌の名高い『怒りの日』の旋律を使ってはいますが、合唱部分の旋律は、やましん思うに、エストニア的音楽です。


 言葉もそうなんでしょうけれど、フィンランドとの近親性が感じられます。


 最後の『アニュスデイ』は、再び冒頭の音楽を回帰させていますが、しんみりした、でも、やはりなんとも美しい音楽です。

 ビックベンの旋律も回帰します。


 ただし、この曲、沈み込んでるだけじゃなくて、カッコいいブラスの響きも大変印象深いです。


 ALBAレーベルから出ているCDは、演奏も録音も、大変良いです。(ABCD229)


 初演は、1929年10月20日。


 エストニアコンサート・ホール。


 ロシアから、第一次世界大戦後に独立していた時期ですけれど、このあと再び、ソ連に併合され、1991年に、独立。


 厳しい歴史があるお国ですが、音楽は素晴らしいです。



・・・・・うつ💋🎶👄うつ・・・・・・



 


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