第121話 『スペイン交響曲』 ラロ

 『交響曲』という名前の付いた事実上の『ヴァイオリン協奏曲』であります。


 最初『うきうき』に入れようと思ったのですが、こちらに変更しました。


 それは、やはり『癒し効果』の高さという意味合いを考えたからであります。


 大変、華々しく華麗な側面を持ちながらも、その実、相当に愁いを帯びた旋律に曲全体が彩られた音楽で、実はそのいささか、『うらぶれた』風情(ラロ先生ごめんなさい・・・)にこそ、この曲の真価が潜んでいるのだ、と、やましんは勝手に思うのであります。


 実は、サラサーテ様のために作曲された作品ですから、名人芸を念頭に置いていたことは間違いないところですけれど。


 全体は5楽章ですが、かつて第3楽章を省略する、やましんに言わせれば、あまり好ましくない風習があったのですが、現在は省略しないのがむしろ普通の様子。


 1875年2月に初演された作品であります。


 南欧風のちょっと熱めの開放的な温泉(行ったことないけど・・・)につかって、じゅわ~~、っとしているような感じであります。


 向こうには火山が見えて、頂から噴煙が上がっている、という感じですな。


 むかし、珍しく、音楽が分かってるんだか、分かってないんだかよく分からない、やましんの奥様が『これ、いい!』と言った、数少ない曲のひとつです。



    ************   ************









  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る