第3話

さてさて困った困った。

今目の前には白い男の子か女の子か分からない子が倒れている。

よく見てみると、胸あたりまで伸びた真っ白の髪に、肌も白い。触った感触はおもちみたいにぷにぷにしている。

胸元には透明な丸い石のようなものが埋め込まれている。その中心には黒いモヤのようなものが渦巻いているのが見えた。

「リトル...なのかなぁ...」

リンちゃんみたいに獣寄りのリトルだったら見た目ですぐにわかるけど..でも人間で胸元に石埋め込んでる人いるのかなぁ.....もしかしてファッション...?でもこの子まだ小さいし...

「ていうかこの子どうしよう...」

今だに苦しそうに息を吐く白い子...もうおもちちゃんでいいや...おもちちゃんは私の髪を掴んだまま気を失っている。髪の毛抜けそう...

「お持ち帰りコース?わたし犯罪者にならない?リトルなら大丈夫かな?でもおもちちゃんの持ち主は?ヤバイ人のリトルだったらどうしよう...謝ったら許してもらえるかな...」

.

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結局おんぶして頑張って家まで帰ってきた。

足パンパン....死ぬかと思った....

地獄のような階段10段を登り、自分の部屋に着くと、おもちちゃんをベッドに下ろした。

「ひぇ〜〜!!むり.....足痛い....」

おもちちゃんを見ると、やはり苦しそうに息を吐いていた。

リノはめんどくさそうに大きなため息を吐くと、リビングに行き、冷やしたタオルとコップに水を入れて部屋に戻った。

冷やしたタオルをおでこに置くと、おもちちゃんは少し気持ちよさそうに顔を緩めた。

その顔に少し安心すると、酷い眠気に襲われた。


「こんせいきさいだいの...ねむい....」


リノはそのまま、床に倒れた。



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