紋、戦場、妖精(2222字 or 360字)
「あ、彼女からラインだ」
俺がため息をついていると、こいつはそんなことを言いやがった。
「って、彼女がいるのに紹介しろって言ったのか!?」
そう言うと、反論をしてきて、それに反論すると、そこから先はまさに戦場だった。お酒の力も入っていて、お互いが言いたいことをただひたすらに言い合うだけの。
そして、しばらく言い争うとお互い落ち着いてきた。そして、
「先輩も見ます?妖精みたいに可愛いんですよ」
そう言ってこいつは俺にスマホを見せてきた。
そこに写っていたのは知っている人物だった。彼女が好きだと言っていた百合の紋章。それを存分にモチーフに使用しているスカーフを巻いていた。それは、俺がプレゼントしたもので、まだ使っていてくれることが嬉しかった。
でも、何故?当時はそんなことを言っていなかったはず……。それとも、他人の空似の偶然……?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます