第2話 美少女との運命の出会い?

痛ッッ.......! 一瞬、何が起こったかわからなかった。 ま、まさか美少女との運命の出会い!?

痛む足を気にしながら立ち上がり、ぶつかった”なにか”に目をやる、すると......


「いたぁ~い。もぉ、スカート汚れちゃったしぃ」


 彼女をみて驚いた。いや、”彼”というべきか、なんというか、その 髪型や服装は女の子だが絶対に”男”!!


「えっと、あの、大丈夫ですか?」


そういいながら手を差し伸べる。


「あっらぁ~、イケメンねぇあなた」


それを聞いた瞬間、あ。これ”やばい人”だわ、逃げよ、うん、そうしよう。


「いえいえ、それよりもお怪我はありませんか?」


「ないわよぉ~んそんなの、名前は何というのかしらぁ~?」


「ないのならなによりです。名乗るほどの者じゃないので、これで失礼します!!」


そそくさと逃げる。ここで捕まったら何か大切なものを失いそうな気がする。


「ちょっと、まちなさい! これもなにかの運命ッ......!」

 

ギクっ 身震いだ。あぁぁ、”なんて日だ!” って、小峠みたいなこと言ってないで、

早く逃げないとッ......! 

腕をつかまれる。 あぁ、終わった。 お父さん、お母さん、こんな親不孝な息子を許してくださいッ.......!! そう思った瞬間。


「なにか急いでいるようね お詫びがしたいから気が向いたらここに電話してちょ~だい。」


そういって渡されたのが一枚の名刺。ほっ、と胸をなでおろす。


「わかりました。また機会があれば!!」


全力ダッシュ 


キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン


「滑り込みセーフ!!」


「おお、どうした光。珍しいなこんなぎりぎりで」


話しかけてくるのは友達の近藤 俊こんどうしゅん高校に入って初めての友達で、今も時々遊んでいる。


「いや、面倒ごとに巻き込まれてね、危なかったよ」


「ん? 何があったか聞きたいところだが、やめておくわ」


ホームルームはじめまーす。そういって先生が入ってきたのでしっかりと前を向く。

そして、握っている名刺に目を落とす。するとそこには思いもよらないことが書いていた。


斬撃文庫 編集長"水野 敬三みずのけいぞう

え??????????? うそ......だろ!!??

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