【十二月】

 ――『皆勤で通うリハビリ十二月』


 季語は「十二月」。

 言わずと知れた一年の最終月。新年を迎える準備など、何かと済ませるべきことが多く、慌ただしさを感じさせる月である。


 通所でのリハビリというものを想像した時、パッと思い浮かぶのは介護保険を利用したデイサービスではないだろうか。十一月から介護業界に足を突っ込み始めて分かったことだが、この時期になるとそういったデイサービスへ通所する利用者の出席率がガクンと下降する。

 理由の大半は寒さによる体調不良だが、大掃除や年賀状、忘年会にクリスマスなど、やること成すことが多くて通所どころではないという理由も少なくはない。


 そんな中、作成したプラン通り休まず通所してくれる利用者がいた。本人だって暇ではない。独居でやる事が少ないとは言ってたが、十二月はそれなりに慌ただしいものだ。もちろん、健康管理だって一人でやるのは大変だ。それでも休まずに通所してくれる。皆勤状態は、年が明けても続いている。


 そんな利用者に対するリスペクトの意味で詠んだものだが、一見すると詠んだ本人がリハビリの必要な状態で皆勤で頑張っているイメージにも映る。句を見た相手に明確なイメージを伝えるのは難しい。

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