【三社祭】

 ――『正和から令和の御代へ継ぐ三社』



【ひとこと】

 東京の初夏を代表する風物詩の一つ、三社祭が今年も盛大に催された。毎年、祭り見たさに多くの人が浅草を埋め尽くすが、令和元年という特別な年だった今回は、五月十七日から十九日までの三日間で、約二百万人の来場者をカウントしたらしい。愛宕も一度は行ってみたいものである。


 お祭りに合わせて、浅草神社では「三社祭川柳」という企画もやっている。今年は「未来」か「御代」というテーマで募集していた。愛宕は「御代」というワードをチョイスし、三社祭の起源から遡り現代に至るまでの伝統が受け継がれているイメージを句にしてみた。上五の「正和」は、初めて三社祭が催された年とされている1312年の元号。そして新たに改元された「令和」へと……その伝統は受け継がれ、これからも儀式は続いていく。そんな感じ。


 この公募で、愛宕の句は「佳作」をいただけた。

 お祭の期間中は浅草神社の境内に、各入賞作品が掲載されたようである。




 さて、ここからがネタである。

 今回の三社祭川柳の「大賞」に選ばれた一点がこちらの句だった。


「正和から 令和の御代へ 三社祭」

(専用特設ページより 「https://www.asakusajinja.jp/info/1664/」)


 思わず「うぉいっ!」と噴き出しそうな入賞句。いいんです。「祭」という文字が入った方がしっくりくるのも頷けるので、愛宕はこの結果に納得している。もちろん投句前には「三社祭」という下五のチョイスもあった。でも、愛宕の性格上どうしても動詞を入れたかった。川柳なので品詞の云々なんて関係ないのに……いや、俳句でも動詞を入れない句だって多くあるけれど……どうしても動詞を入れたかった。これが俳句や川柳の難しいところであり面白いところでもある。


 今風に言えば「ウケる~」って感じかしら(笑)



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