【歯の川柳】
――『卒寿過ぎ 祖母の自慢は 入れ歯ゼロ』
【ひとこと】
2017年度「歯の俳句」作品募集の公募で投稿した一句。
投稿の時点では、けっこう面白いと感じていたのですが、改めて見直してみれば「入れ歯が無い」という現実だけが残っているという面白味に欠ける句かなとw
以前、何かで「句は現実になっていない物事を想像して決めつける方が面白い」という言葉を見ました。自分が目で見た情景をありのままに表現するのではなく、句にした内容が見た目と全く違っていても「そこに理解できる世界」があれば良い。
例えて言うなら……目の前に花を愛でる女性がいたとしよう。
愛でている事が現実であるならば、その女性が「何を思って」その花を愛でているのかという想像がポイントとなる。それは「可愛い」と思っていたかもしれないし「花弁に汚れが……」なんてシュールな気持ちだったかもしれない。もしくは、花に対しての感情ではなく「フラれちゃって物悲しい」雰囲気だったのか、それとも「あの上司、今度文句でも言ってやるか」と激しい気性を花にぶつけていたのか――要するに、詠み手の解釈を強制的に句へぶつけるのが大事なのである……と。
この度の公募で入選された方々の句を拝見するに、やはりリアリティな情景だけでなく、どこか「ほのぼの」とした世界が滲み出ていたなと感じました。自分も、もう少し「遊び心」を持てるようにならなければなりませんね。ε-(´ω`○)
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