Personal Jesus
歌から出た話。
今回は、Marilyn Mansonの「Personal Jesus」を。
元曲はDepeche Modeなのだけど、私はこっちがぐいぐい来るのでマンソン版を推していきたい。ヤリチンよりマンソンだよ。
歌い出しの「Reach out and touch faith(手を伸ばし信仰に触れろ)」の呪力がぶっちぎりで高いのが推しポイントだ。faithをどう解釈するかが難しいところだけど、個人的に意訳するなら「手を伸ばし盲信しろ」とか、「手を伸ばし(こっちに)堕ちてこいよ」とかがいいんじゃないかなー、って思う。
デペッシュ版はヤリチンが(何かでメンタル等が)弱った女に(お前の)一番にはなれないけど俺を頼りなよ、信じろよ、電話かけてこいよ、俺がお前の神様(頼みの綱)になってやるから、辛いときには話聞いてそばにいてやるから、という女に甘い言葉をかけてヤろうとしている歌になっているので(ある意味)趣深い感じにはなっている。「お前の一番にはなれないけど」って言い放ってるところが辛うじての良心ともいえなくもないが、出会い系とかでよく見るパターンだこれ…。
「Feeling unknown And you're all alone Flesh and bone
By the telephone Lift up the receiver I'll make you a believer 」
(誰もわかってくれなくって)身も心もひとりぼっち
受話器を取って(俺に)電話してこいよ (そうしたら)信者にしてやるから
もうちょっとうまい感じの訳があるんだろうけど、「信者」って単語が若干禍々しい感じがするのはきっと私が宗教に悪いイメージを持って怖がっている日本人だからだろう。だがマンソンならこの違和感すらセンスの良さで全てぶっ飛ばしてくれる!
そういえばこの曲はJohnny Cash もカバーしているが、ジョニー版は酸いも甘いもを噛み分けた頼れる大人の男が「俺がいるだろ(安心しろ)」と邪気0%で言ってきている歌に聞こえる。下心の無い大人の善意っていいね!
歌にはそれぞれに独特の世界観があるのだけど、歌手にここまで引っ張られる歌というところがこの曲の珍しくて不思議なところだ。
「Things on your chest You need to confess
I will deliver You know I'm a forgiver」
胸の中、全部吐き出しちまえよ
俺が救ってやる お前は俺が赦す者だと分かってるだろう
個人的には、「懺悔しろ 俺が(神に代わって)お前を(今の苦しみから)赦して救ってやる」くらいの意訳でもいいんじゃないかなーって思っているので、背徳と退廃を全力で押し出しているマンソン版サイコーといいたい。
同じような解釈でTAMTRUMもいるけど、長くなりそうなので今回はこのくらいで。
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