Hello,world!



歌から出た話。

今回は、BUMP OF CHICKEN「Hello,world!」を。

みんな大好きBUMP OF CHICKENだよー。


個人的にBumpは昔の曲も好きだけど、再始動してからの方が好きだ。

昔だったら、前の曲のほうがよかったって言うんだろうなぁ。


前から日々の暮らしでも、創作でも、闘志が欲しかったらBump、すべてを投げ出して逃げ出したくなったらフジファブリック(志村時代)って分けて曲をかけていた。

なんでだろう。よくはわからないけど、「そうした方がいい」って言われている気がするんだ。誰からだろう。


でも、この曲を聴いてから腑に落ちた気がする。

志村は超えられなかったけど、藤くんは超えられたからだ、きっと。


「おはようこれからまた迷子の続き 見慣れた知らない景色の中で」


時々打ちのめされながらも勇気を出して、自分自身の奥底へ潜ってを繰り返し

絶望に呑み込まれずに超えた先の希望の光を見ることできたか、できなかったかだ。

毎日迷子の続きをするのは地道だし、心折られるし、正直嫌になる。

分からず屋の家族に、毎日自分の気持ちをわかってくれと言って説得し続ける事よりも、もしかしたらキツいかもしれない。別の人だって線引きすらできやしないから。


アラサーの時なんか何をやってもうまくいかない時期が毎日続いていた。

今は小康状態だけど、きっともう少し経ったらまたそういう時期が来るんだろう。

明けない夜は無いというけれど、渦中に飲まれたらそんなの嘘だって言いたくなるもんだ。


この曲を書こうと思ったのは、先日創作をする友人から漫画のネームを見て欲しいと頼まれ、公募に出すからということなので本腰を入れて見た時のことだ。

彼女は応募時の平均(30ページ程度)に対して100ページ弱を書いて渡してきた。


「面接にスーツ着ないで面接に行って受かるのは、手塚治虫みたいな卓越した才能の持ち主だけだよ」と応募時のセオリーを守るよう1/3までカットすべきと伝えたところ、「どうしてこんなに推敲しなきゃいけないのか。自分が頑張ってきたことを全否定されたようで嫌だ。」と言われたからだ。


趣味とはいえ、私も文章を書くことを初めて半年近くが経つ。経験ゼロの人に比べたらだけど、ほんの少しだけは創作の苦しさも甘さもわかるようになった。

「創作ってなに?」と半ばブチ切れた友達に問われた時、

「自分自身を生きたまままるごと絞り器にかけて、その中から一番濃くておいしい1滴を無理矢理抽出すること。」と返した。配慮もへったくれもない台詞にしまった!と思い、お互い気まずいままで電話を切った。


そんな時に久々に見た血界戦線のOPでこの曲が流れ

「選んだ色で塗った世界に囲まれて 選べない傷の意味はどこだろう

ご自分だけがヒーロー 世界の真ん中で」

という部分がいつもよりクッキリと聞こえてきたのだ。


だよなぁ、自分で選んで飛び込んだ世界で、自分を救うのは自分なんだよなぁ。

他人が言ったって、仕方ないんだよなぁ。真剣にきたものに対する敬意を払って、真剣に見たのがいけなかったのかなぁ、とか色々と自分の中でぐるぐる回って

もともと友達は少ないほうなので、失うのが怖いって思ったりいろいろと葛藤していた。


結構大きいことをやらかしてからうじうじ悩む癖は、彼女と出会った頃から今も変わっていない。歳をとっても相変わらず人付き合いの距離感の不器用さで悩んでいる。


この曲の一番好きなところは

「覚えてしまった感覚 思い出とは違う類

もっと涙の側にあっていつも心臓掴まれていて十分理解できる

ずっとそれと一緒 そうじゃないと何も見えないから」

という部分だ。


人によってテーマはきっと違うのだろうけど、私の場合はきっと

人付き合いが苦手なくせに、それでも人と関わることを諦めて止めてはいないっていうことなのかもしれない。


書くことも、いつかそうなればいいのに。

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