ハイブリッドレインボウ

歌から出た話。

今回は、the pillowsの「ハイブリッドレインボウ」を。

遂にさわおを書いてしまう日が来るとは。

トリビュートアルバムで、BUMP OF CHICKENがこの曲をカバーしていて

本家越え、とか言われているが、

私はこれが一番さわおシャウトが輝いていると思うんだ。

確かに藤くん版でもいい感じの絶望が出てはいるけど、

このシャウトはさわおにしか出せない。


同期がスピッツやウルフルズやミスチルなど錚々たるメンバーの中で

いまいちパッとせず25年ほどひた走ってきたさわお。

歌詞もTシャツのデザインもいいのになぜか運にだけ見放されてるさわお。


選ばれなかった者の魂の叫びが

あの歌詞とシャウトに込められているのがめちゃくちゃいい。痺れる。

こんなんじゃない、って歌ってるさわおの声が辛酸舐めていて、舐めすぎていて

若干怨念が籠ってる感じの声で、それがいい。

「いつか絶対報われてやるんだ!」ってむき出しの感情が響いているからだと思う。


この曲は、さっさと報われた奴が歌ったらきっと歌詞に飲まれて負けてしまう。

エリートとか、売れっ子とかが歌うと軽くなる。

道を踏み外し、回り道を何度も繰り返した者だけが

この歌に相応しい声を手に入れるんだ。

歌が人を選ぶ、そんな類の曲にしか私には聞こえない。


この無骨さが、腹に響く。

「昨日まで選ばれなかった僕らでも、明日を待ってる」

なんてこの声で、この熱量で言われたら、

そうだよ!ってハイタッチしたくなる。


創作やってなかったら、さわおなんて聴いてたらしんどくなるから

絶対見向きもしなかったよ。

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