とても優しい物語で、童話として、子供に聞かせるのにとても良いと思います。
もしかしたら王子様は、この出来事によって後悔を覚えるのかもしれないけれど、きっとそれこそが王様として必要なのかなと思いました。

だが、その裏、おじいさんとおばあさんが、あまりいい王ではなかったとはいえ、一国の王である彼が、小さな国を見事なものじゃないかと言えるようになるまでに、どれほどの辛い思いをしてきたのか？　また自分たちを追い出した大臣を、愛する子供と離ればなれになった原因をつくった大臣を、悪く言うんじゃないとと言えるようになるまで、どれほど憎しんだのか？　
これだけにとどまらず、人間的に面白い背景を透かし見ることができて、楽しめた。