section1 突然の事ですが巨乳になりました。 part2
私は当然ながらその人の事を見た事がありません。なので当然こう叫ぶ訳です。
「キャーーーーーーー!!誰ですか貴方!!見ないでください!!変態!!」
「うおっと、落ち着けよアリア、俺だ、ライラスだ。不審者じゃないから安心しr」
「私はライラスとかアリアとか言った人は知りません!変態は出てってください!」
「いいから落ち着けぇ!!」
数分の争いの後、私は落ち着きを取り戻しました。落ち着いた後、とりあえずライラスを名乗る人物がゆっくりと話し始めました。
「どうしたアリア、何だか急に人が変わったように暴れていたが....」
「だからアリアって誰ですか」
「いやお前の名前だよ。まじか......お前も記憶喪失になったかのかよ......」
この身体の持ち主の名前はアリアというそうです。多分ここでマリーと名乗り始めたらまた混乱を起こしそうなのでこれからアリアと名乗っておくことにしましょう。
また、言われてみると確かにこの人物の記憶はないみたいです。そうかといって自分の記憶をたどってみても、例によって直近の出来事は思い出せませんが、今は気にしない方が賢明、て感じです。とりあえず記憶喪失になった体でいきましょう。この体で私がやるべき事が見えてきそうですし。
「んじゃあ自己紹介から始める必要があるな。俺の名前はライラス」 そう切り出し、彼は自分の役目やアリアさんがしてきたことについて語りました。
彼はこの町、セントウェスティアの王様の命を受け、勇者として勇者の力を集めつつ、ゼロ・ブラスフェイムの撃退を行っているようです。
完全にもとの時代の私の一団の目的と一致していた気がします。本当にありがとうございました。
そんなことはまた混乱を招きそうなのでひとまず置いておくとして、アリアさん、つまり今の私は勇者一行の魔法使いとして、ライラスさんを支えていたみたいです。とりあえず同じ魔法使いで一安心しました。これでパラディンやってました、戦士やってましたとか言われたらやっていけません。私これまで剣とか槍とか握ったことすらありませんから。
「そして、今日私は何をすればよろしいですか?」
この体でやることが分からないので、とりあえずライラスさんに聞いてみます。
「今日か。とりあえずお金を稼ぐために、どっかで魔物狩りだな。着替えの準備できたら下においで。朝食がてら他のみんなを紹介するから。じゃ。」
そういってライラスさんはこの部屋から出ていきました。
とりあえず彼に従っておけば、いいのかな?まだ少し不安を感じますけど。
それにしても、少しみたら、かっこよかったなあ。ライラスさん。まあ、変態っていってしまいましたが、わざとじゃなかったみたいなのであのリーダーよりはましですし。
とりあえず、着替えて朝食を食べにいきましょう。
私は着替えを取り出そうと、テーブルの横にあったカバンを開きました。すると、当然のように着替えが入っていました。しかし、
「な、なんですかこれは......」
胸が強調されるような、どう考えても布面積が足りないローブをはじめとした露出度の高い服しかはいっていませんでした。
全く、この人うらやまけしからんですね。
自分で着るとなるとやっぱり恥ずかしいので、まともな服を探してみます。しかし、見つからないです。どれだけあの人自分のナイスバディをみせつけたいんですかね!
ああー、これはしょうがないですね......とても恥ずかしいですが着るしかありませんね。この露出度高めの魔女服。
服を着るためにひとまず寝間着とシャツを脱ぐ。脱いだ瞬間抑えられていたものから解放され、ぼよん、と胸が揺れる。寝間着越しに見るよりもそれは大きく、それが本来の自分に無いことにがっかりした気持ちを抱きます。本当に大きくならないですかね......大きくなったら自然と大きくなるのでしょうか。
下着も着替え、いよいよ服を着る。胸の谷間、というか間のラインがすべて見えてしまうので、着てみてやはり恥ずかしさを覚えます。残りの服も着てみて、鏡を見る。やはりいろんなところが見えていて凄く恥ずかしいです......ま、まあ我慢するしかありませんね。他に服は寝間着しかありませんし。
ライラスさんは食堂にいるとおっしゃってましたね。向かいましょう。
部屋を出て、すぐ側にあった階段をおり、一階の廊下に出ます。するとすぐに食堂だとわかるような看板が見えましたので、そこに向かいます。ドアを開けると、石畳の床に角テーブルがいくつか並んでおり、また、食べ物のいい匂いが漂っていて、お腹が空いているのが自覚させられます。見渡すと、ライラスさんが、こっちだよ、と伝えんばかりに手を振っていましたので、そちらの席へ向かいます。ライラスさんの他には、髭を生やしたお硬そうな感じのするおじさんと、聖職者のような格好をしているのに何故かそんな雰囲気が微塵も感じられないお兄さんがいました。
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