第5話:パラダイスはお好き❗
共有ラウンジと言うのだろうか。
ソファには、男一人に美女が
4人……!!
それもカッコが、とんでもない
。
男は、20代の無精ヒゲ。
そして、美女たちも全員、
下着に水着とほぼ全裸だ。
まさに、ハーレム状態だ。
おいおい、ここは、ヌーディ
ストクラブか、何か。
どこかの会員制のクラブ……?
入店するだけで、何万も取られ
るの。
一気に冷や汗がドッと出た。
やっぱ、帰ろうかな……?
でも、よく見るとカードゲームを
やっているようだ。
テーブルには、トランプの札と
脱ぎ散らかした服が飛び交っていた。
オレは言葉もなく、唖然。
呆然。
ヤスが、調子よく、
「お邪魔しま~す。いっや~、
先輩。いつ来ても賑やかッスね~
。ここ~!!」
どうやら、このヒゲ男が例の
先輩のようだ。
一応、裸だが、拳王・ラ○ウ
じゃない。
それほど怖そうなイメージでは
ないが……?
「お~、お前、誰だっけ。」
ヤスの事を覚えてないのか。
「ヤダな~。ヤスっすよ~。
忘れたんッスか~。」
完全に忘れられてんだろうな
……!
「あ、ど~ぞ。差し入れッス。」
先輩や美女たちに缶ビールや
缶コーヒーを振る舞った。
「お~、ナイス・タイミングじゃん。」
ヒゲの先輩は、ナゼか
缶コーヒーを開け、一気に煽った
。
「ど~ぞ、皆さんも・・・」
水着、下着の美女たちにも
ビールを手渡していく。
「お~、サンキュ。ちょうど、
キレてたトコなんだよ。」
ドSマンガ家キララ様だ。
「お、ちょ、悪いけど、金貸して
くれな~い。」
いきなり先輩はヤスに無心。
「先輩、この前も2万貸して、
返してくれないじゃないッスか~。」
「あ、そ~だっけ……、じゃ、
そっちの少年、貸してくれよ。」
え、少年って、オレ……?
マジ?
初対面で……!
お金って、有り得ないでしょ~
。
「悪ぃ~よ。バンジー先輩。
それって、マジ、カツアゲやろ~。」
とダンサー。
うっわ~、何て、強烈なンだ。
オッパイ見えそうだぜ。
下着の脇から……!!
「何で~。」
先輩が立ち上がった。
「何でじゃね~だろ。バンジー!
払えね~なら、身体で払えよ。」
ドSキララ様。
「ちょっ、待った待った~。」
ヒゲの先輩は、ドSキララ様に頭を下げた。
「キララ様~、
このパラダイスじゃ、
肉体関係禁止じゃ~ん。」
まるで、下僕じゃん。
何なんだこの人たちの関係性は
……!?
「うっわ~、卑怯じゃん。」
アイドルのような美少女チカ。
この中にいると、超違和感。
アイドルは、尚も、
「自分が負けた時だけ、そ~いう事、言い出すの~。」
「そ~だぜ。」巨乳ダンサー。「きっちり払えよな~。
身体で~。」
オレは、たまらず……、
「あの~、ギャンブルは
ヤバいんじゃないですか……?」
「は~、」キララ様。
「誰、お前。」
「ノリ悪い事、言ってンじゃね~よ。」
巨乳ダンサー。
おいおい、オッパイ見えるって
……。でも……、ゴクッ
「ケッケケ・・」とヤス。
「こいつ、オレの連れで、
望威(ボーイ)ね。」
「どうも・・・堂舞(どうまい)望威です。」
「ふ~ン、童貞ボーイか~?」
とヒゲの先輩。
一気に全員、手を叩いて爆笑。
「ハッハハ、童貞ボーイ!!」
ダンサーがラッパー風に
からかう。
オレは顔を真っ赤にして、
「っだから、童貞じゃないって、堂舞(どうまい)です。」
「どーでもいいからさ。
金ある~。」
まるで、長年の連れのように
肩を抱き寄せ、オレの後ろ
ポケットから財布を取り出した。
「あ、ちょっと……。」
「大丈夫だって……、倍にして
返すからさ。」
中を見ると10万円。
「お~、超ラッキー😃💕」
目がハートマーク。
「って、何がラッキーなんですか
。それ、困りますよ。部屋借りる
時に必要なんですから……。」
「わかった。じゃ、コレな。
オレの部屋のカギ。オレが
負けたら、オレの部屋で暮らして
いいから……。」
大笑いしながら、オレに部屋の
カギを押し付けた。
え~ーーーーそんな事言っても
……!
どうなるンだ。オレ……!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます