第34話モブキャラだってデュエルくらいする2

「フゥン・・・ルールはスタンダードルール!ライフポイントは4000だ!」ドン☆

「いいだろう!受けて立つぜ!」ドン☆


何がなんだかわからないままデュエルが始まってしまった。

ルールも良く分かっていないんだがなぁ・・・

まぁライフポイントって単語と、さっき遊一が遊○王とルールが大体一緒って言ってたことから、モンスターを召還して攻撃しライフポイントを0にしたプレイヤーの勝利・・・と言う感じだろうか。


「デュエルはこの山馬コーポレーションが独占開発した専用デュエルディスクを使って行う!このデュエルディスクに搭載されているソリットビジョンシステムによってカードの立体映像が投影されるのだ!」

そう言うと山馬は、遊一に腕輪のような機械を投げ渡した。

「・・・」

遊一がそれを黙って腕につけると、腕輪に収納された機械が飛び出し、どこかで見たようなカードを置くプレートのような形に変形した。

どうやらこれを使ってデュエル(カードゲーム)をするらしい。

なんて無駄にハイテクなんだ・・・というか・・・


「あの・・・山馬社長?これって遊○王のパク」


「いくぞ!遊一!」

「来い!山馬!」


「「デュエル!」」


見事に無視された。



「それじゃあ行くぜ!まず俺のターン!」

このゲームでは先攻後攻は自己申告制らしい。

さて・・・ついに始まったわけだが、このゲーム一体どんなモンスターが出てくるのだろうか。

現実世界とリンクしていると言っていたが・・・偉人や有名人とコラボしているということだろうか。

しかも召還されたモンスターが立体映像で映し出されると聞くと少しわくわくしてしまう。


「まず俺はこいつを召還するぜ!」

そう言って遊一は1枚のカードをデュエルディスクに置く。


「出て来い!サイエンスナイトケイスケ!」


すると、周囲が光輝き目が眩んだ。

そして光の中心に出てきたのは・・・



サイエンスナイトケイスケ YP0 DP2000

チェックのシャツを着たメガネをかけている20代の冴えない男だった。



「えっ?」

なんか・・・思っていたのと違う・・・

こう・・・名前からモンスターじゃないことは想像できた。

ナイトって名前にあるしなんか騎士っぽいイケメンが出てくるのかと思ったが、今俺の目に映っているのは・・・


「こいつただの理系大学生じゃねぇか!」

見た感じ年齢=彼女いない歴のモテなさそうな男だ。

落ち着かないのか目線があっちこっち向いている。


「フッ・・・そうさ言っただろ、このゲームは現実とリンクしているってな」

俺が困惑しているのを見た遊一がなぜか誇らしげに言う。

だが俺が驚いているのはそこではない。

「いやもうちょいまともなデザインのやついるでしょ!?なんでよりにもよって見た目がクソダサい理系学生をモンスターにしたの!?」

「何を言っているんだ!?このサイエンスナイトケイスケはこのゲームのマスコットキャラにも抜擢された大人気モンスターだぞ!スターターデッキのデザインもこいつがメインだ。まぁ多少人を選ぶキャラデザではあるが・・・」

「こんなやつがスターターデッキにデザインされてたら誰もスタートしねぇよ!」

「そんな・・・こいつは遊○王で言うとクリボーポジションだぞ!」

「嫌だよこんな相棒!」

こんなやつがカードの精霊として出てきたら通報する自信がある。

明らかに弱そうだがこんなモンスターで勝てるのか・・・?

そんな俺の心の中を読むように遊一が言う。


「モブオ・・・もしかしてこいつの見た目を見て弱そうとか思っていないか?」

「えっ?」

「確かにこいつは見た目は弱そうだが結構強いんだぜ、ほらDPが2000もある」

「DPって・・・あっディフェンスポイントで守備力みたいなやつか!」



「いやDPは童貞ポイントの略だ」



「なんでそんなどうでもいいモン数値化してんの!?」

「ちなみにYPはヤリ○ンポイントだ」

「このゲームは一体何を競っているの!?」

「大丈夫だYP、DPと表記しているが実際は攻撃力と守備力のことだから」

「だったら最初から攻撃力と守備力でよくない?」


だめだこのゲーム・・・1ターン目からツッコミが追いつかない。

早く終わってくれないか・・・

「まだ俺のターンは終了してないぜ!」

まだ終わりそうにない。

「魔法カード『アニメ研究サークル結成』を発動!」

「それもう魔法でもなんでもないよ!?」

「このカードの効果により、デッキからサークルメンバーとなる二人の理系男子大学生を特殊召還することができる!来い!サイエンスナイトユウスケとサイエンスナイトリュウノスケを召還!」

遊一の声と共にフィールドが光輝く。

そして、新たに二人のチェックシャツ男が現れた。

1人は異様に髪の毛が長くボサボサ、もう1人は肌が荒れまくっている。

傍から見ると冴えない男が三人立っているだけに見える。

「フゥン・・・なるほど、壁モンスターを召還したわけか・・・」

山馬は腕組をして納得している様子だ。

見た目は最悪だが戦術としてはそれなりに優れているようだ。


「フッ・・・山馬・・・これで終わると思ってるのか!」

「何ィ!」

「さらに三体の理系大学生が揃い、サークルを結成したことで、手札からこいつを特殊召還することができる!」

「ま、まさか!?」

「フッ・・・そう・・・そのまさかだ!出て来い



サークルプリンセス 姫!」


その声と共に呼び出されたのは・・・


『へぇ~ここってアニメ研究サークルなんだぁ!姫ちゃんも入っていいかなぁ?』


ゴテゴテとして姫っぽい服を着た、絶妙にかわいくないオタサーの姫だった。

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