冬に恋した木の話
「またね、ばいばい」
そう言って彼女は笑いながら去っていった。僕はそれを追いかけようとしたが、足が、手が彼女に届くことはなかった。
また、あと一年待たなくてはならない。
他のものには仮面でも、君にだけは僕の全てを晒せる。僕の弱い姿を知ってるのは君だけだ。
また一年後に逢おうね。
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