2-4

電話のコールが二度、三度となり


四度目になった辺りで、自分でもわからない不安に包まれた。。

電話を切ろうとした時だった。。


彼が、慌てて応答したのが強く伝わった

そうゆう電話の取り方なのが解った


(。。どうしたの?忙しいんじゃなかった?)


彼の発した言葉で、 慌てているのを 確信できた

それは立て続けに、間髪いれずに疑問を 言ってきたからだった。。


通常の彼ならば、本来はこうだ

(どうしたの?))


そして私が一言


(そっか)


こうのようなやり取りが普通で

(忙しくなかったの?)

と彼が次に言う、今までずっとこうだったからだ


彼の意外な会話の乱れで、電話の向こうで

彼は、何かを隠しているか、予想外の事かのように電話越しに伝わる


そんなことを短いやり取りの一瞬の中で想像した

加えて、私がここ最近 仕事の事もあるけれど


自分の意思でも離れていたい。。

こう思っていたせいもあって



彼にこれ以上の言及を拒んでしまう



彼の事を、こんなによく解っているのに

なぜこんなにも遠くに感じるのか?


解らないまま溢れた感情は

目に溜まった涙だけだった。。


私は 勝手に電源を切って

その場にしゃがみこんだ


(こんな以心伝心は欲しくないよ。。)


デュエットをしていた

香が私に気付くと

携帯を拾った


それをみると。。。何かを察した

きっと、画面にまだ記されたままの

彼の名前だと思う。。


何秒かの間、黙った後に

香は私をソファーに座らせて 


片岡くんを連れて部屋を出ていってくれた。。


二人の歌い欠けの、カラオケのメロディーだけが

部屋に木霊をしている。。


私は 呼吸が少し楽になった頃合いをみて

顔をチェックするために


トイレに向かう。。

女の人は こうゆうときにすら外出先とゆうだけで

他に気が回るんだなーと


本能的なこの事が 今は少しだけ 

気持ちを粉らわす為にはありがたかった


メイク室に入ってから

一番奥のドアの中から


こそこそ話す声がした

私は自分もこんな状態の顔を見られたくはなくて


気が付かれたら出てくるのではないかと思い

気配を消して、手早くメイクを直す


その最中だった。。

奥の人がいきなり大きく声をあらげた。。


(とにかく後で美羽には謝って!

バレるとかいってる場合じゃないでしょ!)


カツン。

私はメイクセットを落としてしまった。。

動揺を隠しきれない。。



そして。。香が一番奥のドアから出てくる。。


(美羽なんであんたこんなところに。。)


(こんなところって。。ここトイレだし。。)


私は初めて香に対して、必要以上に言葉を探していた。。


そして、聞くことなんか一つしかなかった。。


(何が バレるの?さっきの。。私の彼との電話でしょ?)


私は想像した

彼のさっきの慌てようと、その理由を容易く

頭のなかで作り上げる


香だ。。。私が今日、香といる事を

彼は知っていたんだと思う


そして香のさっきの。。一瞬、無言で固まったのは


私を心配してよりも、自分達の関係の事を心配したんだと思った。。


そして、現在、香達がここで密会をしていた所に、私がタイミング悪く入ってきた


(違うの!美羽これはその。。)


(何が。。違うの!  はっ。。)


私は自然と罵倒する勢いの声量で、香の言い訳を

弾き返した。。


(なにも、違わないよ。。こうゆうことだもんね

邪魔してごめんね!)


残っていた、モヤモヤの残留と

新たに生まれた悲しみで、さっきよりも崩れた顔になった。。

私は勢いよく逃げだした







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