第4話 将来の夢
生後5ヵ月。
双子の姉弟は、能力を最大限にまで伸ばし続けていき、「完璧超人」を目指す事で意見が一致していた。
『やっぱり
『冒険者なれるかな…王位継承権がある王族でしょ?』
『文句つけられないくらい強くなる。交渉は任せた。』
『それ、丸投げって言うのよ?』
『得意な人に任せるって大事だろ?』
『そう…ね。』
『なぁ、それより
『1500。』
『俺も1000になった。そろそろ、これくらいで辞めておこう。』
『もうすぐ教会で鑑定を受けるからね。』
『異世界って感じだよな…。』
『今更?私達の髪とか目の色とかthe・アニメじゃない。』
『最初は違和感があったんだがな…。』
『慣れって怖いわね。』
コンコン
「失礼致します。」
入ってきたのはいつも2人の世話をしているメイドと執事達、計4名。
14~20歳迄の若い者が選ばれている。
「リーズ様、キース様、湯呑みのお時間です。」
「今日のお湯はローズの香りです。」
『気持ちいいねー。』
『気持ちいいけど、赤ん坊に香りの違いが分かるのか?』
「とても気持ち良さそうですね。」
「えぇ、とても可愛い…将来、二人共絶対に綺麗に育ちますね。」
「それにしても…よく似てらっしゃるわね…。」
「桜色の髪に若草色の瞳のリーズ殿下、桃色の髪に萌葱色の瞳のキース殿下。成長されたら分かりやすくなるのでしょうが…。」
『え、そんな似てんの?マジ?』
『
『まぁ、それは分からんが冒険者にならなければならない理由が増えたな。』
『異世界で定番と言えば冒険者だもんね…』
『登録の時に絡まれイベントとか闘技大会とか盗賊討伐でお宝発見とか定番盛りだくさんだぜっ。』
『お宝は…いる?多分かなり良い武器を持たされるだろうし、勿論お金が足りないなんてことは無いし…。』
『ロマンって奴だよ。それに、盗賊や魔物は最強になる為の踏み台代わり。』
『盗賊は踏み台どころか石ころより小さい存在だろうけど、キースって英雄願望でもあるの?』
『英雄はどうでもいいけど冒険者ランクを上げて異名を持ちたい。』
『私も一緒に行くわよ?』
『あったり前だ。二人揃って最凶の双子を目指す!』
「ふふっ、何か喋っている見たいね。」
「そうね。2人で笑い合ってるようね。」
そんなメイド達の言葉と優しい目線は、作戦会議に夢中のリーズとキースには届いていなかった。
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