第2話 スタートラインへ

2人グスッグスッと鼻を啜り、どこからか出てきたハンカチで涙を拭く。

落ち着いた頃には、二人の目に絶望は映っていなかった。


「もう、大丈夫じゃな?」


「はい。」


「あぁ。」


「では、〝これから〟未来の事を話そう。」


「転生…か?」


「そうじゃ、2人に転生してもらう世界はゲームのドラモンクエプトのステータスを催した世界。」


「それ、字変える必要あったか?悪くなってねぇ?」


「シー…。本当の事を言っちゃったらダメだよ。伏字より面白いって思ってやってるんだから、笑ってあげないと。」


「肩震わせながら言われても説得力9割引だわ。」


「聞こえておるぞ…」


「ゴメン、ゴメン。でもさ、なんで俺らなの?ぶっちゃけ、憎しみが大きすぎてダメかと思うんだけど。」


「二人共、辛い、憎い、苦しい…そんな思いに背を向けなかったからの。それに、人間は負の感情がある事は悪い事ではない。2人はその負の感情に染まる事はなかった。それに、何も感じず、負の感情までもが消える段階まで行くと人間は壊れるのだ。

話を戻すが、これから転生してもらう世界には、○○○ドラクエのステータスに似た物がある。

スキルも好きな物を取っていけ。ワシの方から双子で連絡がしやすい様なスキルをプレゼントするぞ。」


「ありがとうございます。」


「ありがと。」


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「…二人共ゲーム本編そっちのけでキャラメイクに時間かけるタイプじゃな。」


「ソンナコトナイデスヨー」


「ソウダナー」


「はぁ…。で、どんなスキルを取った?見せてくれんか?」


リーズ・フォア・アトランテ ?歳 人族 女

Lv:1

身分:第一王女(王位継承権第1位)

職業:

称号:アトランテ王国第一王女 主神の加護


HP 10

MP500


攻 D-

防 C-

筋 D-

速 D+


スキル

全魔法Lv1 全感知Lv1 特殊防御Lv1 精神力Lv-隠蔽済 絶対記憶Lv-隠蔽済 絶対コピーLv-隠蔽済 隠蔽LvMAX隠蔽済 鑑定LvMAX隠蔽済交渉術LvMAX隠蔽済威圧LvMAX隠蔽済空間把握隠蔽済


固有スキル

ツインシェア 経験値5倍 絶対回復隠蔽済老化減退隠蔽済


🔽全魔法

光 闇 火 水 土 風 時 毒 この全てが使える。


🔽絶対記憶

一度見たものは忘れない。


🔽絶対コピー

一度見たものはコピー可能。なお、魔法などの威力は魔力により変わる可能性がある。


🔽絶対回復

どれだけ酷い傷を負っても死んでいなければ回復していく。


🔽空間把握

例え迷宮にいようが、自分の周りの事がわかる。敵意や悪意を確認出来る。


🔽ツインシェア

桜花&桃矢専用スキル。

お互いの位置把握、念話、視覚共有など。


キース・フォア・アトランテ ?歳 人族 男

Lv:1

身分:第二王子(王位継承権第2位)

職業:

称号:アトランテ王国第二王子 主神の加護


HP 10

MP500


攻 D+

防 C-

筋 D-

速 D-


スキル

全魔法Lv1 全感知Lv1 特殊防御Lv1 精神力Lv-隠蔽済 絶対記憶Lv-隠蔽済 絶対コピーLv-隠蔽済 隠蔽LvMAX隠蔽済 鑑定LvMAX隠蔽済威圧LvMAX隠蔽済空間把握隠蔽済


固有スキル

ツインシェア 経験値5倍 絶対回復隠蔽済老化減退隠蔽済


「やり過ぎじゃな…」


「やり過ぎですね…」


「やり過ぎだよな…」


「まぁ、いいわ。隠蔽もあるようじゃし…。」


「爺さん、連絡って固有スキルのところのヤツ?」


「誰がジジイじゃっ!」


「ジジイとは言ってねぇよ!?」


「おじい様、スキルの詳細教えて?」


「どれどれ、ツインシェアは2人が念話、視覚共有、スキル共有などが出来るスキルじゃな。」


「俺の時と違いすぎじゃね?」


「気のせいじゃ。それから、絶対コピーは一度見たものは自分も出来るようになるコピースキル。それから、絶対回復は回復力がアホみたいに上がる。」


「Lvって上限あんの?」


「スキルレベルは10までで、1~2は初心者3~4は1人前5~6は上級者7~8は達人9~10は人外かアホじゃ。」


「アホって…」


「人って進化するんですか?」


「そうじゃ。進化してもLvはそのままじゃよ。進化の条件は〝壁〟を超えること。あと、進化先はそれまでの行いや、力の付け方などによって変わるの。

…そろそろ迎えが来たみたいじゃ。」


「あぁ、そうみたいだな。」


「…もう、ですか。」


3人が目線を向けた方には光の通り道のように、外の世界に繋がっていた。


「2人の人生に幸多からんことを。」


「じゃあな、神さん。」


「ありがとうございます、神様。」


二人は、〝あちら〟と〝こちら〟の境目に立った。それはまるで、ここが新しい人生のスタートラインだと言われている様な気がした。


「じゃあ、行こうか。」


「うん!」


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