6-5
(なんだ、隠してたんだけどなバレてたか)
(お父さん以外と勘は良いからねー)
適当にあしらおうとする俺に
相沢は後ろから思いきり、抱きついてきた
そして一ヶ所、じんわりと湿っていくのが背中から伝わってくる
(雨降っててよかったな?)
(バカじゃないの?)
天候も、にわか雨で終わって、すっかり陽も落ちていた
着いた先はやっぱり中学校だった
歩いている間、他にも色々と、俺が動物には優しくて
人には余り興味を抱かなかったから、犬を飼って散歩道を増やしていたとか
そうゆう雑談話もした
(そうゆう所!)
(何が?)
(だから棚町くんの好きなところだし!)
(まだ続いてたのか、ありがとうな)
(私も、あの時はありがとう)
(それもか?)
笑い話をしながら校舎に近づいていくと
間近でみて確認できたが
どうやら、元中は既に廃校していた
だからこんな時間の目的地だったんだと思う
夜の廃校は、今にも霊的な何かが出そうな位の雰囲気だった
相沢は運動場の方へフラフラと歩いていく
(怖い所はこうゆう気分なんだねー、棚町くんはやっぱりスゴいねー、そんで優しい!)
(あのさ、転校してからなんで俺を信じれたの?)
(見てたっていったでしょ?迷子の子供を送ってたり、土地勘も無いのにね?、動物にはやっぱり優しくて
だから信じてみた、昔の思いでとかも)
校庭の中心でくるくると回りながら、ぽすっと、た折れ込む彼女の姿を
昔に思い出した、初めて意識して見たときも、こんな風に誰もしなそうな事をやるから
気になっていった、怒るときも、文句を言うときも 楽しいも 気を使う時も
全力でやるから、期待をしてもいいかな位に思えて
それが今も昔も俺には、特別な物に感じれる
(さてと、いこうか?)
そういいながら彼女に腕を掴まれて、玄関口まで歩いていく
(そういえば、なんで昔の話ことばかり辿ってるの?
ここに用事があるんでしょ?)
(あるよ?だって告白とか、これまでのすれ違いとか戻すなら
過去と原点を知らないとじゃん?だからここに来たの
私の返事はここからでしょ?)
足を止めた場所は俺が聞きはぐらかした、誰もいない教室だった
(そうかもね)
相沢はポケットから二枚のラブレターを出して
一枚を俺に もう一枚を自分で持ち
おれもその意味に答えようと
もう一度、相沢に告白をする
(相沢愛、俺と付き合ってほしい)
ラブレターを相沢に渡して
(うん、私もそう思ってた、)
相沢から返事の手紙を受け取った
このあと、帰り道で寒いと言って
妙にすり寄ってきた相沢に
俺は強引にキスをされた
そんな情けない事が起こった
(ていうか今だから言えるけど模型恋愛とかあれはないね)
(だってそうでしょ、君に足りないのは 恋愛とゆうパーツだし)
相沢はそんな事を言いながら俺に胸に手を当ている
(模型は完成したら終わりだよ?)
俺は微笑みながら冗談交じりに答えた。。けど
(うっ。。じゃー崩してやり直す?)
(えっ?いやー。。一本とられたなー。。。)
これから先も相沢の事で一喜一憂して心が動かされていくんだろうなと
そう思う嬉しいだろうなと想えた=<イメージ出来た>
(因みに、私の旧姓は?)
(棚町、でしょ?)
その三年後
お互いに進学し、卒業を終えると
相沢の旧姓はもう一度、自分の手元に 紙切れ一枚の
ラブレターとして戻ることになる
最後まで読んで頂きありがとうございます
完結作の一号目です
番外編も良かったらぜひとも読んでくだいませ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます